━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/03/17 主権者との契約無視民主党議員は全員落選する 第169号 ──────────────────────────────────── 民主党の消費増税法案の党内意見集約が難航している。 当然のことだ。 野田佳彦氏は年末の素案決定、年明け後の大綱決定まで、熟議を重ねて民主 的な手続きを踏んで対応してきたと述べるが、相変わらずのうそつきだ。 平気でうそをつけることが、この人物をまったく信用できないという事実を 端的に物語っている。 素案も大綱も、民主主義の正当な手続きを踏まずに執行部が独裁的に決定し てきているからいま紛糾しているのだ。 年末の素案、年明け後の大綱決定の際に、野田執行部は、正当な多数決採決 を行ったのか。行っていないではないか。 反対が多数であったから、あえて多数決を採らず、執行部一任を提示し、一 部の議員が拍手したことをもって「決定」と呼んできただけにすぎない。 それでも、野田氏が推進する消費増税提案そのものに正当性があるなら政権 が政権の命運をかけて取り組むことを理解できないわけではない。 しかし、野田内閣が提示する消費増税提案は、あらゆる角度から見て、まっ たく正当性のないものである。正義も大義も合理性もない。 重大な瑕疵が三つある。 第一は、野田内閣の消費増税提案が民主主義の根本ルールを踏みにじること だ。… … …(記事全文5,142文字)
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植草一秀(政治経済学者)