━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/02/21 対米隷属同じ穴のムジナ大阪維新&みんなの党 第144号 ──────────────────────────────────── 橋下徹大阪市長が率いる大阪維新の会が基本政策方針として「船中八策」な るものを提示している。 「船中八策」とは、幕末維新期に土佐藩脱藩志士の坂本龍馬が、1867年に 起草したとされる新国家体制の基本方針を示したものである。 ただし、原文書も写本も現存せず、詳しい成立過程も不明であり、坂本龍馬 がどのように関わったのか、あるいは関わらなかったのかは判明していない。 内容には、大政奉還、議会開設、憲法制定、人材登用、海軍強化、不平等条 約改定、金銀交換レート改定など、時代を大きく先取りしたものが含まれてい た。 「大阪維新の会」が検討している「船中八策」の柱として提示された項目は、 ▽統治機構の再構築 ▽行財政改革 ▽教育改革 ▽公務員制度改革 ▽社会保障制度改革 ▽経済政策 ▽外交・安全保障 ▽憲法改正 である。 無理やり項目を八つ立てたのだろう。重複する項目が散見される。 基本理念の明確な新しい政治勢力が登場することは歓迎すべきだが、メディ アが煽るムードだけに従って、ブームを作ることは危険である。 政治の対立軸を明らかにしなければならない。 対立軸は大きく分けて三つあると考えられる。 第一は、外交・安全保障の基本路線だ。 第二は、経済政策運営の基本理念だ。市場原理主義を軸に据えるのか、共 生・共存を軸に据えるのか、である。… … …(記事全文6,109文字)
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植草一秀(政治経済学者)