□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年01月26日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 年初からの金相場急伸を考える、通貨・金市場に何が起きているのか? =================================== <米金利上昇局面のドル安が押し上げる金相場> 年初からの貴金属市場では、「ドル安」がメインのテーマに浮上した。昨年9~12月にかけては、米金融政策正常化プレッシャーが米金利上昇・ドル高を促し、その流れで無金利資産かつドルの代替通貨である金は強力なダウントレンドを形成していた。短期金利の上昇に対して長期金利の上昇が鈍いといった問題こそあったが、トランプ大統領の就任から1年に満たない2017年中の成立は困難とみられていた税制改革もクリスマス前に成立し、金市場に対してはネガティブな材料が目立った。 一方、18年に入ってからは伸びが鈍かった米長期金利に対しても上昇プレッシャーが強まり、ドルの強気派、金の弱気派にとっては待ち望まれていた動きが発生した。米10年債利回りは2.4%水準で底固いものの伸び悩む展開が続いており、長短金利スプレッドの縮小など先行きを不安視させる動きも目立っていた。しかし、その10年債利回りは1月9日に待望とも言える2.5%の節目をブレイクし、18日には早くも2.6%台に乗せ、14年7月以来となる約3年半ぶりの高金利環境を実現している。… … …(記事全文5,675文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)