□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年01月04日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 2018年の原油価格見通し、マクロ需給環境からみた原油安・原油高の限界 =================================== <需給リバランスは緩やかなペースが基本> 2017年の原油相場は紆余曲折を経ながらも着実にコアレンジを切り上げたが、18年もこの流れを引き継ぐ可能性が高そうだ。「主要産油国の協調減産」と「需要の堅調な伸び」は国際原油需給リバランスの流れを支援し、在庫環境の正常化圧力が緩やかな原油高を支援する見通しである。 国際エネルギー機関(IEA)によると、2018年の世界石油需要は前年比で日量130万バレル増の9,910万バレルが想定されている。17年の150万バレル増からは伸びが鈍化するものの、比較的強めの数値が想定されている。国際通貨基金(IMF)は18年の世界成長率を3.7%と想定しており、17年の3.6%から伸びが加速するとの予想になっている。特に石油需要変動への寄与度が大きい新興国・途上国は昨年の4.3%から4.6%まで成長が加速する見通しになっている。原油安の需要刺激効果は薄れるものの、世界経済は11年以来の高い成長率を実現する見通しであり、需要環境に対しては高めの信頼を置ける状況にある。石油輸出国機構(OPEC)は18年の世界石油需要の伸びが昨年と同じ日量150万バレルに達すると推計している。… … …(記事全文4,882文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)