□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年08月25日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場の最新動向です。今回はハリケーン接近を受けての原油価格動向、減産監視委員会の報告内容の二点を解説します。 =================================== ハリケーン接近で値下がりした原油価格 / 減産監視委員会の報告内容 =================================== <ハリケーン襲来と原油需給・価格を考える> 国立ハリケーンセンター(NHC)は、メキシコ湾で発生した熱帯性低気圧「Harey」が熱帯性暴風雨、更にはハリケーンに勢力を強め、テキサス州方向に向かっていることに警告を発した。「カテゴリー1」とあって、ハリケーンとしては最も小規模なレベルに留まり、一般的に大災害に発展する傾向が強い「カテゴリー3」~「カテゴリー5」に求められるような警戒感は必要とされていない。しかし、メキシコ湾からテキサス州周辺は海底・陸上油田が多数存在しており、この地域にハリケーンが通過すれば石油プラットフォームの操業は停止せざるを得ず、原油価格に対しては供給面でのリスクプレミアムが加算されるのが通常の相場展開になる。 米安全・環境執行局(BSEE)の最新報告によると、現地時間8月24日の11:30時点で、メキシコ湾にある全737か所のプラットフォームの内、39か所で従業員の退避が行われており、5.29%が閉鎖されている。リグの撤去まで行われていないことからも大きな被害は想定されていないことが窺えるが、生産に対する影響は原油が9.56%、天然ガスが14.66%と報告されており、決して小さい規模ではない。… … …(記事全文4,412文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)