□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年08月28日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。ジャクソン・ホールの金市場に対する影響です。金融政策環境については特に深い議論は行われませんでしたが、主に金市場の視点から今回の経済フォーラムを総括します。 =================================== イエレン議長はトランプ大統領に最後の直言、金融政策評価は無風通過 =================================== <ジャクソン・ホールは金融政策をテーマにせず> 米カンザスシティ連銀が主催したジャクソン・ホールの経済フォーラムにおいて、8月25日にはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長とドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の米欧金融トップが相次いで講演を行った。米欧ともに金融政策環境の不確実性が強まる中、マーケットでは両トップから今後の金融政策を予測する上でのヒントを得たいとする向きが多かった。ただ、事前の大方の予想を裏切ることなく目先の金融政策についての言及は行われず、ジャクソン・ホール前後で米金融政策環境に対する評価が大きく変わることはなかった。 ここ最近の米金融政策評価については、大きくハト派方向に傾斜していただけに、事前のマーケットでは「仮にサプライズがあるとすればタカ派」との警戒感が強かった。改めて年内利上げの可能性を高める発言を行うことで、米金利低下・ドル安傾向が反転を迫られる展開になれば、ドル建て金相場に対しては強力な下押し圧力になる可能性もあった。しかし実際には、そうしたタカ派方向のサプライズはなく、最近の米金利低下・ドル安傾向を積極的に追認はしなかったが、否定することもなかったことが、ドル建て金相場の下値をサポートしている。… … …(記事全文4,431文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)