□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年05月17日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEA月報の解説です。マーケットでは需給リバランスの実現可能性について大きな意見対立がみられる状況ですが。IEAが現状と今後をどのように分析しているのかを解説します。また、サウジアラビアとロシアが協調減産延長で合意した後の動きについても紹介します。 =================================== IEA月報は在庫減少に自信を示すも、5年平均回帰には追加施策を要求 =================================== <IEAは在庫の減少見通しを提示するも> 国際エネルギー機関(IEA)は5月16日、最新の「Oil Market Report(OMR)」を公表した。マーケットでは、国際原油需給の均衡化、更には在庫取り崩しが進むのか悲観と楽観とが交錯した不安定な地合が続いているが、IEAの需給動向分析は投資家マインドに与える影響も大きいため、どのような報告を行っているのかを確認しておきたい。 まずは在庫環境であるが、経済協力開発機構(OECD)加盟国の石油在庫は、3月時点で前月から3,290万バレル減少し、30億2,500万バレルになったと報告されている。1月には8,000万バレル近い大量の在庫積み増しが行われていたが、2月と3月は連続して在庫の取り崩しが報告されており、国際需給バランスは着実にタイト化方向にシフトしていることが窺えるデータになる。… … …(記事全文4,316文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)