□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年05月16日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。WPICの四半期レポートを解説します。幾つか、強気派の視点で興味深い分析が行われていますので、どのような内容なのかを確認しておくことは有用でしょう。 =================================== プラチナ価格がなぜ低迷し今後はなぜ上昇するのか、WPICのロジックを読む =================================== <相対的な底固さを見せるプラチナ相場> 5月15日からPlatinum Weekが始まったからという訳でもないのだろうが、ここ2週間ほどはプラチナ相場の地合がやや引き締まった状態にある。金相場は1オンス=1,200ドル台前半での保ち合い気味の展開を繰り返しているのに対して、プラチナ相場は5月4日の894.50ドルをボトムに、15日終値では928.70ドルまでの切り返しを見せている。金・プラチナ価格のスプレッドは、3日時点の344.10ドルをピークに、15日時点では301.30ドルまで縮小し、16日のアジアタイムには300ドルの大台も割り込んでいる。 5月入りしてからの貴金属市場をみていると、金相場とプラチナ相場との間に、幾つかの顕著な違いが見受けられる状況になっている。その一つが内部要因環境である。フランス大統領選後の貴金属市況は、安全資産としての投資ニーズの低下と連動して、総じて軟調地合を強いられている。その点では金相場とプラチナ相場に大きな違いはみられないが、下げ相場の原動力が異なるのだ。金相場の場合は完全に買い玉整理主体でネットロングが削減しているのに対して、プラチナ相場の場合は売りポジションの増加によって、ネットロングの削減が進んでいるのである。このため、プラチナ相場は下げればその勢いは加速しやすい一方、下げ止まるとショートカバー(買い戻し)主導のリバウンドが促されやすい内部要因環境にあり、足元では投機買いの息切れがプラチナ相場の下値をサポートし始めている可能性が高い。… … …(記事全文5,125文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)