□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年03月13日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。USDA3月需給報告の解説です。今報告では米国産よりも世界の需給見通しが注目を集めましたが、どのような修正が行われ、その背景には何があるのか、そして相場見通しにどのような影響が生じるのかを検証します。 =================================== USDA3月需給報告、南米産コーンは二期作の豊作まで織り込む =================================== <南米産の生産予想にサプライズ> シカゴ穀物相場が再び上値の重い展開を強いられている。CBOTトウモロコシ先物相場は、2月28日に一時1Bu=386.25セントまで値位置を切り上げていたが、3月10日安値は362.50セントに達し、2月24日の安値に顔合わせしている。また大豆先物相場は、トウモロコシと同じ日の2月28日に1,056.25セントでピークアウトし、3月10日安値は1,003セントとなっている。こちらは、1月11日以来の安値更新となる。 年初からの穀物相場を振り返ると、需給環境は明確な緩和状態にあるものの、既にネガティブ材料は出尽くしたとの評価から、一定の底固さをみせていた。特にトウモロコシ市場では、年初からファンドが打診的に買いを入れ始める一方で、売りポジションの整理が急ピッチに進んだ結果、一時は昨年6月30日以来の高値を更新する展開になっていた。純粋に在庫率などを見る限りは相場水準に割高感が残ったものの、米国産の供給量が確定して過去最高の豊作というネガティブ材料の消化が進む一方で、需要面に若干のポジティブ材料が見受けられる状況になったことが、自律反発的な相場展開を促した結果である。… … …(記事全文4,842文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)