□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年03月09日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。3月8日の原油相場が急落しましたが、その背景について検証した上で、このような値動きをどのように考えるのかを考察します。 =================================== WTI原油が50ドル割れの危機に、米国の在庫と世界の在庫の違いを考える =================================== <米原油在庫の急増で原油相場急落> 3月8日のNYMEX原油先物相場は、1バレル当たりで前日比2.86ドル安の50.28ドルと急落した。下落率は5.4%に達しており、ややパニック的とも言える急落地合になったことが確認できる。同日の安値は50.05ドルに達しており、あと僅かなきっかけさえあれば50ドルの節目割れも視野に入る状況になっていた。 直接的な売り材料になったのは、米国の原油在庫が前週比で大きく上振れしたことである。同日のReutersの市況解説では、「米原油在庫が急増(balloon)したことで、石油価格は5%の急落(drive)」になったと報じられている。在庫について「積み増し(build)」などではなく「baloon(バルーン)」というワードを使っていることが、この日の在庫増にマーケットが大きなショックを受けたことを物語っている。… … …(記事全文4,727文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)