□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年03月01日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場を内部要因の視点から分析します。年初から原油価格は高値ボックス化していますが、その間の投機マネーの動向を具体的なデータを用いて解説します。 =================================== 原油価格の内部要因分析 / 1月のOPEC加盟国・非加盟国の減産順守率が確定 =================================== <投機買いは急増している> NYMEX原油先物相場は、1バレル=50~55ドルをコアとしたボックス相場を継続している。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の協調減産に対する信頼感が強まる中、若干ながらコアレンジは切り上がっている。14日移動平均線では1月27日の52.50ドルをボトムに2月末は53.57ドルとなっており、約1カ月を掛けて僅か1ドル値位置を切り上げた格好である。ただその一方では、引き続き米国のシェールオイル増産に対して極めて高いレベルの警戒感が存在し、55ドルの節目水準では早めに利益確定の手仕舞い売りを進める動きが目立つ状況にある。 内部要因の視点からみてみよう。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、大口投機筋(Non-Commercials)のネットロング(買い越し)は昨年末の44万4,932枚に対して直近の2月21日時点では55万6,607枚まで急増とも言える増加幅を実現している。昨年2月に原油安がピークとなった時点では僅か15万8,987枚のネットロングに留まっていたが、その後は幾つかの大きな波を消化しつつも、着実に強気スタンスを強化していることが確認できる。特に、2017年年初からは原油相場がボックス化する中でも一段高の可能性は高いとの見方を強化しており、着実にネットロングの残高を積み増ししている。… … …(記事全文4,183文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)