□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年01月13日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。USDAが発表した四半期在庫と需給報告の解説になります。この二つの統計が同時に発表されるのは1月だけですが、12月1日時点の在庫が確定したことで、穀物需給見通しが従来と比較してどのような修正を迫られているのかを検証します。 =================================== USDA四半期在庫と1月需給報告を読み解くとみえてくること =================================== <コーンは米国内でもソルガムとの競合激化へ> 米農務省(USDA)は1月12日、四半期在庫(12月1日時点)と1月需給報告(WASDE)の二つのレポートを公表した。既に2016/17年度産の米国産の収穫作業も終了する中、穀物相場は南米産の生産動向や為替・原油相場の動向などを眺めながらの不安定な地合になっているが、ここで改めて冷静に穀物需給環境を分析するきっかけになるものである。 最初に両レポートの位置づけを確認しておくと、四半期在庫は年に4回発表される確定在庫の報告であり、今回は昨年12月1日時点の在庫水準が報告されることになる。穀物需給年度は9月からスタートしているが、9~11月の最初の3か月の需給バランスについて確定値が得られる重要統計になる。ただ、これはあくまでも過去の在庫統計であり、将来の期末(17年8月末)に向けての需給見通しについては、需給報告の方で示されることになる。四半期在庫で12月1日時点での在庫の帳尻が確定するため、1月報告では従来よりも更に精度の高い分析が可能になる。… … …(記事全文4,680文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)