□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年2月4日第105号 ■ ============================================================== 安倍談話の責任は安倍首相一人に取らせるべきである ============================================================== 公明党の井上義久幹事長が、河野談話は「与党で協議する必要があると思っている。しっかりと我々の考え方を示していきたい」と述べたのは1月30日だった。 そうしたら、今度は2月3日に二階俊自民党総務会長が記者会見で述べたという。 「各党と事前協議を」すべきだ、と(2月4日読売新聞) 「できれば全党一致が望ましい。私だったら共産、社民とも話し合う」と(2月4日産経) それらの発言の背景にある思惑は自己7アピールである。 すなわち公明党は、安倍首相の暴走を止める役割を果たすことができるのは自分たちだけだという公明党アピールであり、二階俊博発言は、いまの自民党で安倍談話に影響を与えられるのはアジア重視の自分だけだ、護憲政党ともパイプがあるのは自分だけだ、という自分アピールである。 その思惑がどうであれ、公明党や二階氏が、安倍談話を正しいものできるのなら文句はない。 しかしそうはならないだろう。 正しい安倍談話とは、すなわち安倍談話の中で、安倍首相自らの言葉で日本の侵略の誤りを認めさせ、自らの言葉で過去の誤りの謝罪を表明させることだ。 しかし、この二点は安倍首相にとって絶対に飲めない相談である。 だから、公明党も二階氏も、この二点については安倍首相を説得できないまま、さりとて、自らの努力の結果、少しは安倍首相の考えを変えさせた、というアリバイ作りのために、少しでも前向きの表現を取り入れて終わるだろう。 これは最悪のパターンだ。 安倍首相の思う壺になる。 なぜか。 そうなれば、安倍首相は強弁できる。 皆の意見を取り入れて改善された談話だ。 この談話を批判するものは日本全体を批判するものだ、日本国民を批判するものだ、許されない、と。 公明党や二階氏についてはどうでもいい。 しょせん安倍政権の擁護者であり、安倍首相の仲間だ。 しかし、日本共産党や社民党は、間違っても安倍談話づくりにかかわってはいけない。 安倍談話については、「安倍首相自らの口で侵略戦争を認め、過去の過ちを謝罪しなければいけない」とだけ言い続ければいいのだ。 安倍談話の責任は、安倍首相一人に取らせるのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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