□□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月1日第687号 ■ ============================================================= 見事に官僚主導内閣を認めた藤村官房長官 ============================================================= 官僚だった私にはこのような記事が興味深く目に入る。 10月1日の朝日新聞が政治面の囲い込み記事で次のように書いて いた。 すなわち藤村修官房長官は9月30日に開かれた各省事務次官会議 で、終わったばかりの臨時国会の審議をめぐる官僚の対応について 次のように苦言を呈したというのだ。 「メモ出しなど、大臣のサポートがうまく行っていなかった場面が 時々あったので、改善してほしい」、と。 メモ出しとは、大臣席の後ろに控える官僚が、大臣が答弁に窮した 時などに答えを書いたメモを手渡すことだ。 それが不十分だったから不慣れな新任閣僚が不十分な答弁をせざる を得なかったというのだ。 情けない話だ。 この藤村官房長官の言葉を読んで、かつての自分を思い出した。 実はメモ出しは官僚にとっても難しい仕事である。 メモ出しの役目をするのは若い官僚だ。座る椅子など十分に与え られてはいない。遠くにいて大臣の様子を見ながら、いざとなれば かがみこんで走り寄り、囁きながらメモを渡す。 大臣を補佐するのは政府委員という資格を与えられた担当局長だ。 本来ならば大臣が答弁に窮した時は政府委員が助け舟を出す。 しかし、その政府委員も答えられないからメモ出し役の若手官僚が 必要になってくる。 物事を一番知っているのは担当官であるからだ。 しかし、裏を明かせば国会答弁はあらかじめ質問者の質問事項が 分かっていて、ほとんどのやり取りは準備した答弁で物事が進む。 メモ出しが必要なのは、かつては緻密な議論を要する安全保障政策 に関する議論か、法令解釈など答弁に正確性を要するものと相場が 決まっていた。 最近の国会質疑を聴いていると、かつてのような専門性を要する 質疑はなくなり、質すほうも答えるほうも政治家の発言のやり取りで 終わっている。 それにもかかわらずメモ出しに頼らざるを得ないということは、 担当大臣が如何に不勉強であるかということだ。 所管大臣としてその省庁の仕事について何も分かっていないという ことだ。 野田内閣が国会審議を避けたがるわけだ。 藤村官房長官があのような発言をするわけだ。 それにしても、このような官房長官の言葉が新聞紙上に掲載される ということはどういう事だろう。 メディアの取材中に官房長官がこのような苦言を呈したのなら、 みずから恥をさらしているようなものだ。 内部で行なったつもりの発言が簡単に報じられるようでは藤村官房 長官も舐められたものだ。 いずれにしても野田内閣は、官僚にとってもメディアにとっても御し やすいに弱体内閣であるということなのだ。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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