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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

もはや民主党政権に真の平和・護憲を期待する事はできない 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月29日第679号 ■     =============================================================   もはや民主党政権に真の平和・護憲を期待する事はできない                                                             =============================================================  政権交代が起きて2年あまりがたち、いまでは民主党政権に期待した 者は「裏切られた」と言う思いで一杯に違いない。もちろん私もその 一人だ。  裏切られた事は多々ある。  見事に官僚支配に屈したこと。  年金改革がまったく進まなかったこと。  情報公開が徹底しなかったこと、などなど。  しかし、私にとっての最大の裏切りは、民主党もまた自民党とまったく 同様に、見事なまでの対米従属ぶりを見せてくれたことである。  これから書くことは、それでも民主党のリベラル議員を応援している 読者にとって不快なものに違いない。  しかし、誰にも負けな気迫でこの国を世界に誇れる平和国家にしたいと 考える私に免じて、ご容赦願いたい。  なぜ私は民主党政権では平和・護憲は望めないと考えるのか。  それは野田首相や前原誠司、いまでは野田首相の外交師範のごとき 長島昭久などが政権の中枢を占め、どんどんと日米同盟深化を進める からではない。  それはわかりきったことだ。織り込み済みだ。  私が民主党政権に期待できないのは、民主党の中のリベラル議員の あまりの腰砕けぶりのゆえである。  権力におぼれ、みずからの出世に酔いしれて、平和・護憲のこころざし を捨てたことだ。いや、所詮かれらの平和によせる思いはその程度のもの であったのか、と思う。  その筆頭が、繰り返し私が批判してきた斉藤つよし議員である。  この自治労出身の元社会党議員は、護憲が売り物の民主党リベラル議員 のはずだ。  私が2005年の小泉郵政選挙の時、神奈川11区で小泉首相に挑戦 した時、民主党公認候補として小泉首相のイラク戦争を糾弾し平和を訴え ていた。その演説に感心したものだった。立候補をとりさげて応援に回ろ うかと思ったりしたものだ。  2010年12月にはイラク戦争検証議員連盟結成に立ちあがり、その 委員長となった政治家だ。  しかし、その斉藤つよし議員は、対米従属に走る菅首相の下で国対副 委員長に抜擢され、徹底的に菅首相を擁護し、対米従属の菅首相を支え 続けた。  そして、その斉藤つよし議員は、菅首相が辞めた後は野田首相の下で 官房副長官に抜擢され、今度は真性対米従属の野田政権を支えている。  野田首相にかわって沖縄に飛び、一括交付金というアメを持って普天間 基地受け入れを沖縄に迫っている(9月28日各紙)。  普天間の固定化よりもましだろうと言わんばかりの国会答弁を繰り返す 野田首相の露払い役をつとめている。  なんという情けない「リベラル議員」であることか。  そしてもう一人のリベラル議員が平岡秀夫議員である。  実は私は平岡議員とは護憲集会で何度も一緒になって以来、懇意にして いる数少ない民主党議員の一人だ。  山口県出身の彼は山口選挙区の民主党の選対責任者で、2年前の衆院 選挙では安倍元首相を相手に戦わないかと私に持ちかけたりした仲だ。  しかしその平岡議員でさえ私は失望せざるを得ない。  彼は9月27日の衆院予算委員会で自民党の河井克行議員から次のよう に激しく攻められた。  地元岩国で、平岡氏は、自分は在日米軍再編ロードマップに盛り込まれた 米空母艦載機部隊の米軍岩国基地への移転について反対であると住民に語っ ていた。  それは彼の日頃の発言であり、私のとっては正しい発言だ。  しかし、自民党の河井議員はその発言を衝いて、これはオバマ大統領に 日米同盟深化を約束してきたばかりの野田政権の外交とは違う、閣内不一致 だ、大臣を更迭しろ、と迫った。  返す刀で、平岡法務大臣に、米空母艦載機の岩国移転反対の思いは、法務 大臣になった今でも変わらないのか、と畳み掛けた。  これも自民党議員の立場からすれば正しい追及だ。  私が残念に思うのは、痛いところを衝かれた平岡議員が、激高して、 「移転を強行したのは自民党政権ではないか」、と反論したことだ。  もっと残念なのは、「賛成していないが、閣議で決まったことには従う」 というおなじみの逃げ答弁をしたことだ。  立場によって発言を変える、あるいは立場が変われば考えも変わる。  これは世間の相場であり、処世術である。  それが出来ないものは世渡り下手ということになる。  それを一概に私は否定しない。  しかしそれはものごとによりけりだ。  平和を目指す、憲法9条を守る、それは誰でも口では言える。  しかしそれを本気で実現しようとすることがいかに難しいか。  ましてや昨今の政治状況では、それを本気で訴えることは、いかに 大きな犠牲を伴うことか。  そのような事を普通の人間が行なうのは無理だ。  しかし、政治家は違う。  いやしくも平和・護憲を訴える政治家が、その政治的信念を、状況に よって変えてしまうようでは、誰が平和・護憲を実現できるというのか。  自分の信念と反する外交・安全保障政策を進めるような政権の閣僚を 引き受けること自体が間違っているのだ。  「権力の中にあって平和を訴えていく、政策を変えていく」と言った のはあの辻元清美だ。  それがいかに偽善であることか。  平和・護憲という国論を二分する政策を実現するには、それを掲げて 自ら権力を取るか、さもなければ野党にとどまって徹底的に政府の改憲 志向の政策を糾弾し、抑止するしかない。  野党にあって権力批判を続けることは多大な覚悟と犠牲を伴う。  しかし平和と・護憲を唱えることはそういうことなのだ。  世界の歴史がそれを証明している。  私が民主党政権に絶望するのは、そのようなロマンを捨てることなく、 いつか必ずそれを実現できる政権を目指す、そういう真のリベラル議員が ただの一人もいないことである。  私は嫌われようとも、この事を言い続けていく。                                                     了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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