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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

小沢秘書3名の実刑判決が意味するこの国の「法と正義」の危機
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月27日第676号 ■     =============================================================   小沢秘書3名の実刑判決が意味するこの国の「法と正義」の危機                                                             =============================================================  これから書くことは小沢問題ではない。この国の「法と正義」の危機の 問題である。  今度の小沢秘書3名の有罪判決については、これを小沢・反小沢の対立 構造の脈絡で論じるのではなく、立場を超えて、今度の判決を「法と正義」 の危機の観点から論じなくてはならない。  それがこのメルマガの趣旨である。  小沢支持者が今度の判決を批判するのはわかる。  しかし今度の判決は、むしろ反小沢派の者たちこそ、小沢嫌いの立場を 離れ、この国の「法と正義」の危機であるという観点から、この判決を 小沢支持者とともに批判しなければならないのだ。  いやしくも彼らが、反小沢の立場よりも、この国の司法の将来を考え、 そして国民の人権擁護をより重視するのであれば。    そして、より重要なことは、日頃裁判というものについての知識も関心 もない多くの善良な国民こそ、小沢、反小沢の立場をしばし離れ、この 判決に注目し、その異常さに気づかなければならないのだ。  新聞紙上に掲載されている判決要旨を私は読んだ。そして二つのあきら かな異常さを感じた。  そのひとつは、そもそも虚偽記載の犯罪性を審議、判定する今回の裁判 にもかかわらず、その判決要旨のほとんどが、あたかも贈収賄事件の判決 であるかのように、カネの授受に関する違法性に終始していることだ。  二つ目は、そのカネの授受の違法性の判定について、検察調書や物的証拠 にたよることなく、関係者の証言や状況証拠によって裁判官が犯罪のストー リーを組み立て、それが正しいと言って判決を下したことだ。  これは通例の裁判ではない。通例の判決ではない。  これまでの裁判慣例を超えた政治的判決だ。  ここでは私は小沢一郎という一人の政治家の善悪を論じない。  政治でも、国策捜査でも排除できなかった小沢一郎という有力政治家を、 裁判官が判決一つで排除できる。    しかもその判決が、もし上級審理で覆ったとしても誰もその裁判官の責任 を問わない、問えない。  そこまでの絶大な権限を裁判官に与えていいのか、それを私は問うている のである。  わが国のこれまでの裁判は検察調書にもとづいてなされた。そして検察 調書が99%そのまま判決となる判・検一致がこの国のこれまでの裁判で あった。  だから検察調書は重要だった。  その行き過ぎが検察の驕りと不正につながった。  調書の捏造や改ざんによる冤罪が続発した。  これをきっかけに検察調書至上主義を改める風潮が出来てきた。  検察組織も社会的制裁を受けた。  それが正しい方向であったとしても、その反動として、検察調書を無視 し、検察の判断を超えて裁判官が犯罪をつくりあげることが出来るなら どうか。  判・検一致の司法慣例が行き過ぎであり、あらたな裁判手法が確立され る必要があるにしても、その前提となる十分な議論と、裁判官に対する 十分なチェック体制が制度的に保障は不可欠だ。  そのどちらも不在のまま、なし崩し的に、今回のように裁判官に「法と 正義」の判断を白紙委任するならば、我々の人権は危うい。  首相にもなろうとする大物政治家でさえ一夜にして犯罪人とされる。  これが普通の国民ならひとたまりもない。  しかも裁判が確定するまでには気の遠くなるほどの歳月を要し、その間 に被告は社会的に抹殺される。  そんな生殺与奪の権限を一人の裁判に与える。  これが今度の判決である。  裁判官もまた一人の官僚である。  官僚である以上、人事権を掌握する最高裁という司法官僚の牙城が個々 の裁判官を左右する。  すなわちこの国の「法と正義」は、つまりは最高裁によって独占され、 その最高裁を誰も監視できないということだ。  今度の判決を放置することによって、それを許してはいけない。  今度の小沢秘書判決は、小沢問題とは別個に、「法と正義」の問題と して論じられるべきだ。  司法官僚にこの国の「法と正義」を独占させていいのか、という問題 なのである。                              了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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