□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月17日第647号 ■ ============================================================= 「『右派』は大事をなす」という中国共産党指導者の考えは正しいか ============================================================= 少し前の記事であるが、9月13日の東京新聞「アジア観望」で 清水美和論説主幹が書いていた。 野田新政権の誕生を伝える中国メディアの評判はさんざんだ、と。 「タカ派が日本の新首相に」(環球時報) 「軍人家庭出身の強硬派」(中国新聞ネット) 「小泉より保守の新首相」(台海新聞ネット) などなど。 これでは日中関係は上手く行きそうもない。そう考える人が大半 だろうが、心配は無用である、と清水美和論説主幹は言うのだ。 彼が述べるその理由について書くのがこのメルマガの趣旨である。 清水論説主幹は言う。 中国には毛沢東主席以来、「右派は大事をなす」と、交渉相手と して右派を評価する伝統があるという。 「私は右派と取引するのが好きなのだよ。右派は本音でものを言う。 左派のように(中略)言う事と、する事が違うことがない」 (「毛沢東の私生活」) そう言って毛沢東主席は戦火を交わした反共のニクソン大統領を 中国に迎えるにあたりニクソン大統領を絶賛したという。 鄧小平主席もまた米国との交渉で、リベラルな民主党より保守的な 共和党への親近感を持ち続けたという。 2000年の米大統領選挙を前に、朱鎔基首相は民主党のゴア副 大統領を「頭が固い」と評し、共和党のブッシュ政権誕生への期待を 隠さなかったという。 日本との関係でも、中国が今、もっとも頼りにしているのが中曽根 元首相だという。 靖国神社参拝で日中関係を悪化させた小泉元首相でさえも中国は 一目置いているという。靖国参拝に固執した背景に深謀遠慮があると 見たからだという。 要するに清水論説主幹が言いたいことは、中国が好きな政治家という のは、口先で友好を唱えるリベラル派よりも、戦略的判断ができる現実 主義者であるというのだ。 そして、その論説の結論として、野田首相は中国の好きなタイプの 政治家になりうる。批判に臆し、言うべきことをためらったり、おも ねる態度を取ってはならない、と言う言葉でその論説を終えている。 何のことはない。野田首相を持ち上げる記事である。 このエピソードは確かに面白い。 しかし、この記事は正しいのか。 まず野田首相が、中国が考えるような戦略的判断のできる現実主義の 右派政治家かどうか不明である。 たとえそうだとしても、野田首相が対米従属、対中国警戒視政策を取り 続ける限り、中国がそれを許すはずはない。 何よりも「右派は大事をなす」という毛沢東ら中国共産党指導者の考え方 は正しいのか。 もし本当に中国共産党指導者がそう考えているとしたら、そして左派を 信用できないと本気で思っているのなら、それは取りも直さず彼らが本物の 左派ではないという事ではないのか。 中国共産党幹部は正しい社会民主主義国家を目指していないという事では ないのか。 中国共産党幹部は米国指導者とその根底では共通の考えを持っているという 事ではないのか。 そう考えればすべてが合点が行く。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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