□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月9日第627号 ■ ============================================================= 前原政調会長のワシントン講演の何が一番の問題か ============================================================= まるで絵に書いたような前原政調会長のワシントン講演だ。 民主党代表選挙が終わり、閣僚を外れて政調会長という 「高位スタッフ」職についた前原氏は、暇にまかせて真っ先に ワシントンを訪れた。 9月9日の日経新聞は野田首相の訪米の地ならしなどと書いて いるが決してそんなものではない。 彼の個人プレーだ。 そしていつものように実現のメドを持たずに大風呂敷を拡げて混乱 だけを残す。 この前原講演が野田新政権の方針を述べたものでない事は明らかだ。 ただでさえ一致した外交・安保政策のない民主党政権だ。 おまけに出来たばかりの内閣で、しかも国会審議を逃げる「不完全 内閣」を自認する内閣だ。 確固とした政府の方針が打ち出せるはずがない。 明らかな前原政調会長のワンマン講演だ。 しかし今回の前原発言は重大だ。 政策に関する政調会長の権限が強化された。 すなわち党に政府の方針を一致させ、その政策を政調会長の下に 委ねるようにした。 その前原政調会長の発言である。 しかも八ッ場ダムやJAL問題のような国内問題ではない。外交問題だ。 発言場所がワシントンである。米国向けの発言である。 それではこの前原講演の何が一番の問題なのか。 読売や日経は武器輸出三原則の見直しを見出しに使っている。 しかし武器輸出三原則の見直しは、すでに素人大臣の一川防衛相が 就任早々に「検討されてよい」と語っている。防衛省の振りつけ どおりだ。 その一川防衛相が前原講演に反発しているのが、集団的自衛権行使 に向けたPKO活動の拡充と他国軍を守るための自衛隊の武器使用緩和 である。 読売新聞などは民主党内部の旧社会党系議員の抵抗が強いなどと 書いているが、それだけが反発の理由ではない。 前原発言は米国の戦争のために自衛隊員の命を差し出すことになる。 これだけは防衛省は認められない。 だから一川防衛相は防衛省の振りつけどおり慎重発言をしている のだ。 外務、防衛の素人大臣を前にして前のめりの前原政調会長が暴走 する。 そして野田首相は前原政調会長を止められない。 これからの日本の外交・安保政策は事あるごとに大混乱を来たすこと だろう。 玄葉外相が黙っているのもまた彼が外務官僚に従うだけの素人大臣だ からだ。 外務省は米国の喜ぶことならなんでも賛成だ。前原発言を否定する 理由はどこにもない。 暴走する前原政調会長と玄葉外務、一川防衛素人大臣の前で野田首相 はどのように日本の外交・安保政策に指導力を発揮するのか。 そこがこれからの一大注目点である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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