□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月29日第600号 ■ ============================================================= 今度の民主党代表選は対米従属かそれとも対米自立かの選択である ============================================================= 間もなく決まる民主党代表選は海江田候補の勝利で終わりそうだ。 反小沢一色のメディアが悔し紛れにそう書き始めたからそうだ。 中でもその急先鋒である朝日が「どのみち小沢」と書いている。 今度の民主党代表選の隠された争点は対米従属が固定化されていくのか、 それともここで踏ん張って対米自立へのかすかな期待を残せるか、その 選択であった。 そのことを、謎解きのような次の三つの言葉で説明してみたい。 米兵に対する裁判権放棄の密約。 ケビン・メア元米国務省日本部長の「決断できない日本」(文春新書) そして今日(8月29日)の民主党代表選挙、これである。 この、一見無関係に見える三つの言葉を貫く一本の線、それは日米関係の 未来がどうなるのか、というテーマである。 8月27日の各紙は一斉に報じていた。外務省が公開した1953年の 秘密文書によれば、日本は米兵らの犯罪については、公務外の犯罪さえも 裁判権を放棄していた、と。 かつての私ならこのような日米密約を知れば厳しく追及したところだ。 しかし私はもはやどのような対米従属的な史実が明らかになっても驚かない。 ケビン・メアの「決断できない日本」を読んで気づいたからだ。 昨日(8月28日)のメルマガで書いたように、問題は日米同盟という名の 対米従属を日本国民がどう考えるかである。 ナイーブな多くの国民が、あるいは無知で、あるいは無関心で、そして情報 操作に騙されて、日米同盟が重要だと考える限り、どのような屈辱も甘んじて 受け入れなければならないのだ。 これがメアの主張だ。そして現実はその通りになりつつある。 政府、外務省は、ウィキリークスによる内部告発であれ、米公文書公開による 新事実の露見であれ、どのような不都合な史実が明らかにされようとも、それを 逆手にとって「だからどうした」、と開き直るようになりつつある。 その開き直りに対し、メディアも世論も追及しようとしなくなった。 まさしくケビン・メアが「決断できない日本」の中で書いている通りに なりつつある。 そして今度の民主党代表選挙である。 今度の民主党代表選におけるメディアの海江田たたきは異常だった。 それは海江田候補の勝利が予想される今朝(8月29日)まで続いている。 そして海江田たたきは、海江田候補の勝利の直後から更に激しくなるだろう。 海江田叩きとはつまるところ小沢、鳩山たたきである。 なぜここまで小沢がメディアに嫌われ、鳩山がメディアに馬鹿呼ばわり されるのか。 それは彼らが反米と映るからだ。 小沢・鳩山は決して反米ではない。少しばかり米国から自立した日本になる べきだと言っているだけである。 それさえも米国は反米とみなす。米国にとって日本は絶対的に服従する国で なくてはならないのだ。 そして、米国に顔を向けっぱなしのこの国の親米保守の政治家たちや官僚、 メディアは、そんな小鳩連合に政権を取らせてはならないと言っているのだ。 小沢的なるものと反小沢的なるものの争いは、単なる日本の政治屋たちの 権力争いではない。日本の将来を決める政策選択の争いととらえるべきだ。 ケビン・メアは「決断できない日本」の中ではっきりとこう書かいている。 小沢も鳩山も安保オンチの馬鹿者と米国では受け止められている、と (206-212頁)。 今日から始まる海江田・小沢の政治は米国から自立できるかどうかの あらたな戦いの始まりである。 それを支えるのはもはや国民しかない。 私の予想が外れて野田・前原派の勝利となっているかもしれない。 その場合は対米従属は固定化されることになる。もはや対米批判が日本から 消えることになる。 私の役割も終わることになる。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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