□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月27日第598号 ■ ============================================================= 共闘できない日本共産党と社民党 ============================================================= 読者の皆さんは8月25日の毎日新聞「ザ・特集」に掲載されていた 志位和夫共産党委員長と福島瑞穂社民党党首の対談を読まれただろうか。 読まれたならどのような感想を持たれただろうか。 民主党の代表者選びが混迷し、解散・総選挙と政界再編は不可避と なりつつある中で、いまこそ護憲勢力の結集が必要であるというのに、 私はこの対談を読んで深い失望を抱かずにはおれなかった。 この期に及んでも共産党と社民党は共闘できないのだ。 ましてや統合などは期待するほうが無駄だ。 2年前に政権交代が起きたのはいいが、その後の政治は二大保守党化 がどんどん進んで行った。 民主党代表選挙を見ても、どの候補者が掲げる政策も保守政治家の それだ。 取り沙汰される政界再編はどの組み合わせも保守政党の合従連衡だ。 政治は基本的政策の違いが先鋭化されてはじめて国民にわかりやすい 政治になる。国民に選択の余地が出てくる。 政・官・財・米国に軸足を置くのか、それともその支配体制から脱却 して弱者の視点に立った国民生活本位の政治を実現するのかの選択、 これである。 本来ならば政・官・財・米国のための政策に対抗して国民のための 政策を掲げるのが共産党や社民党の役割であるはずが、いまではその 役割を民主党内の小沢・鳩山派が果たしているかの如くだ。 しかし彼らもまた保守である。 ここまで日本の政治の中で護憲派の力が小さくなってしまったという のに、なぜ護憲政党は結束して政治の総保守化の流れに待ったをかけ ようとしないのか。 毎日新聞に掲載されている志位・福島対談を読めば、その期待がむな しいことがわかる。 この特集のテーマは「脱原発」をどう進めるかである。 いまや両党が結束すべき最大のテーマである原発問題でさえ、共闘する どころか競い合っている。 司会者が「共産党は一貫して原発に反対してきた唯一の政党」と言えば、 福島社民党党首はすかさず、「共産党は安全な原発なら推進してもいいん ですか」とまぜかえし、「核の平和的利用と言って原発を肯定するのは おかしい」と批判する。 その一方で、志位共産党委員長が、「自民党政治を変えて欲しいという 国民の願いを裏切った菅首相の責任は極めて大きい」、と言えば、福島 社民党党首は、「お疲れ様。首相を辞めたら身軽になるので脱原発議員と して一緒にやっていきましょう」と菅首相にエールを送る。 二人とも、口では脱原発で「協力が可能だと考えているし、それを願っ ています」(志位委員長)と言い、「脱原発を思うすべての人と手を つないで行きたいと思います」(福島党首)と言う。 しかし、その言葉はどこかよそよそしい。決して共闘しましょうとは お互いに言わない。 原発政策でこれだから、外交、安全保障政策での共闘はもっと難しいに 違いない。これでは憲法9条は危うい。 私は両党に次のような言葉を投げかけて両党から嫌われている。 「憲法9条を守ろうと提唱する事が偉いのではない。偉いのは憲法9条 なのだ。その偉大な憲法9条の下に結束できない者が、どうして憲法9条 を守れるというのか」、と。 この対談は司会者の次のような言葉で始まっていた。 「東大では一年違いでしたね。志位さんは工学部の物性物理学、福島 さんは法学部・・・」 そうなのだ。彼らもまた官僚たちと同様にエリートたちなのだ。 エリートたちが党首になって自らの組織の利益を最優先させる。 共闘が難しいのは当然かもしれない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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