□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月19日第588号 ■ ============================================================= 米国の放射線汚染忠告を活かさなかった菅首相 ============================================================= 私は昨日のメルマガ第587号で、メア元米国務省日本部長の言葉を 引用して、米国政府が菅政権の原発事故直後の対応策について、「強烈 な不信感」を抱いていたことについて書いた。 メア元部長の言葉は私に週刊文春の一つの記事を思い出させてくれた。 それは先週発売された週刊文春8月11日・18日特集号に掲載され ていた、「菅首相 原発事故200万人福島県民を見捨てた大罪」と いう記事である。 その記事は週刊文春の原子力災害特別取材班が、菅首相を支える内閣 官房の複数のスタッフにインタビューを重ねて書きあげた記事である。 その中にこういう箇所がある。 「アメリカ太平洋軍から、独自の調査結果が、毎日のごとく密かに届け られていた・・・そこには、第一原発からの放射能物質の拡散が同心円状 ではなく、特定のエリアに、広範囲に広がっていく、といった内容が 図で表現されていた・・・この調査結果を見せられた菅首相の側近の幹部 は、『あまりの衝撃で言葉を失った』と証言している。しかし菅首相は、 この調査結果を重要視することはなかった。つまり何も手を打たなかった のである・・・」 福島原発直後の対応が色々な意味で誤っていた事はすでに様々なところ で指摘されて来た。 国会でも審議されてきた。 しかしどれれもこれも中途半端に終わっている。 菅首相は自らの対応について十分ではなかったかもしれないが間違って はいなかったといい続けている。 情報の隠蔽はなかったと言い張っている。 しかし8月18日の朝日新聞は一面トップで福島県の子供の約1150 人を対象とした調査では45%が甲状腺被爆しているという驚愕的な調査 結果を報じていた。 3月24日ー30日に行なわれた調査が、なぜ8月17日になって発表 されるのか。 「問題となるレベルではない」(対策本部原子力被災者生活支援チーム) といい続けることもこれまでの政府の対応と同じだ。 菅首相を支えてきたスタッフは異口同音に悔いを今でも語るという。 「あのことだけは、責任を感じる。悔いても悔いても、ただ残念で 仕方がない。すべては菅首相が一人で決断しました・・・」と。 被爆をあまりにも軽視しているのではないか。 これが東京の子供たちだったらどうか。 世間は黙っているだろうか。 福島のこどもたちへの差別ではないか。 あたかも沖縄が差別されているのと同じように。 週刊文春のその記事はこう締めくくっている。 「菅首相による様々な避難指示の『決断』は、福島県民200万人の命に どのような責任を負ったものだったか。あらゆる方法によって、国家指導者 の責任を徹底的に追及する場が必要である」、と。 果たして新政権になって検証ができるのか。検証しようとするのか。 何よりも原発事故被災地の国民の被曝に真剣に取り組むことになるのか。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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