□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月18日第585号 ■ ============================================================= 丹羽宇一郎駐中国大使の存在感のなさを残念に思う ============================================================= 8月16日の毎日新聞に一段の小さな記事で丹羽宇一郎駐中国大使が 青海省西寧を訪問したことが報じられていた。 このような事しか丹羽大使の活躍ぶりが報じられにことを残念に思う。 私は自らの経験から言うのであるが大使の地方視察というのは、もち ろんそれが無意味とは言わないが、大抵の場合仕事のない時に行なう ものである。 これは決して丹羽大使を批判しているのではない。 私は丹羽大使の政治任命を歓迎した。 そして丹羽大使には期待を寄せた。 だから文字通り残念に思っているのだ。 丹羽宇一郎伊藤忠商事相談役が鳴り物入りで民主党政権から政治任命 されたのは2010年の6月だった。 民主党政権が謳う政治主導の人事だった。 官僚組織ともたれあった自民党政権ではあり得ない人事だった。 もし主要国の大使人事が外務官僚以外の民間大物人物から政治任用さ れるようになれば、少なくとも外務省に関していえば政治主導が実現 することになる。 そう思って私は丹羽大使の活躍ぶりを注視していた。 しかしあれから一年以上もたつというのに、丹羽大使の存在感はまる でない。 尖閣諸島沖の中国船長逮捕事件の時も、レアアース輸出制限の時も、 新幹線特許問題の時も、福島原発事故が中国に及ぼす影響の時も、およ そ丹羽大使の声が聞かれなかった。 何よりも政治任命をした菅首相や岡田外相(当時)と丹羽大使に 意思疎通が報じられたためしがない。 これは政治任命でも何でもない。民主党政権のパフォーマンスにつき 合わされただけである。 丹羽宇一郎氏は伊藤忠商事の社長、相談役を歴任し、オピニオンリー ダーとしても活躍していた人だ。 その丹羽氏が活躍できなかったということは、単に彼が自らの晩節を 汚しただけではない。 やはり大使の職は民間人ではつとまらないという事になり、この後に 続く人材を尻ごみさせてしまうことになる。 外務官僚に、それ見たことかと言わせてしまう。 新政権の発足とともに、任期の来ている駐米大使の交代が行なわれる。 一時は政治任命が当然視され、何人かの候補者の名前が取り沙汰され たことがあった。 しかしもはやそれは吹っ飛んでしまった。 駐米大使のポストは外務官僚の手に戻ることになる。そして再び政治 任用を行なうことは難かしくなるだろう。 丹羽大使の責任の大きさはまさしくそこにある。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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