□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月4日第555号 ■ ============================================================= 「経産省幹部の更迭」という朝日のスクープをどう読むか ============================================================= 菅首相と緊密な関係を保っている朝日のことだけある。内部事情に 通じたスクープを連発している。 昨日(8月3日)は原子力安全・保安院を経産省から分離して環境省 の外局にするというスクープ記事を掲載した。 今日8月4日の一面では、原子力政策不備の一連の責任をとらせて 経産省主要幹部の更迭人事を断行するというスクープを一面に掲げた。 問題は、このスクープ記事をどう読むかである。 最初に私が思ったことは、果たしてこれが本当の意味での更迭である のかということだ。 事務次官、資源エネルギー長官、原子力安全・保安院長の3名はほぼ 同年次のポストだ。この人事交代が定期異動と重なってもおかしくない。 さらに彼らの次のポストがどうなるのか。天下りが用意されているのか。 彼らの後任者が官僚組織のピラミッドに従った順当な繰り上がり人事と なるのか、それらを見極めた上ではじめて、今回の人事が懲罰的なものか、 それともめくらまし人事であるのか、それがわかる。 もし菅首相が本気で懲罰人事を行なう腹を決めたとすれば面白くなる。 菅首相は経済産業省との全面戦争を覚悟したということだ。 その場合、矢面に立たされるのは首を切る海江田大臣だ。 朝日新聞が報じているように経産省幹部の、しかも三名までも、生首を 切るわけだから海江田首相はその後、自らも辞任せざるを得ない。 そうすれば、菅内閣もただでは済まない。今度内閣人事に手をつければ、 それが菅内閣崩壊につながるおそれがあるからだ。 そこまでのリスクを冒してこのタイミングで経産省人事に手をつける菅 首相の意図はどこにあるのか。 そこまで追い込まれているということか。 そこまで世論受けを狙って人気回復を図りたいのか。 疑問はまだいくつかある。 菅首相は経産省と全面対決する一方で、財務省や外務省に対しては全面 服従している如くだ。 こんな中途半端なことでは官僚に足元を見られる。 世論の支持派得られまい。 なぜ経産省だけを目の仇にするのか。 朝日新聞は官僚組織のオトモダチだ。もちろん経済産業省との関係も重視 する。菅首相の肩を持って経済産業省と全面対決するつもりなどあるはずは ない。 敢て菅首相にとって不利になるこのようなスクープ記事をこのタイミング で掲載した理由はどこにあるのだろうか。 他社に先駆けてスクープ情報を入手した嬉しさに、菅首相との関係をかえり みずに掲載したということか。 最後に一言だけ付言したい。 菅首相がもし本気で経産省と闘うつもりならば、松永次官や細野資源エネル ギー長官の後任に、あの古賀芳明氏を抜擢すべきである。 経済産業省と闘うのにこれほど強烈なあてつけはない。 経済産業省改革、公務員制度改革にとってこれほど最適な人事はない。 しかし決してそれを行なわないだろう。 古賀氏は官僚に屈した菅首相を厳しく批判しているからだ。 批判する者を受け入れる度量は菅首相にはない。 了 ────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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