□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月3日第553号 ■ ============================================================= シリア情勢から目が離せない ============================================================= あれほど騒がれた中東民主化の動きがリビアのカダフィをめぐる攻防 が膠着したことよりすっかりメディアから消えた。 あたかも中東民主化の動きがなかったかのようだ。 ところが現実は決してそうではない。 シリアの民主化運動の帰趨こそ中東民主化の本丸である。 シリアのアサド政権が行なっていることはリビアのカダフィにも劣ら ない民衆弾圧だ。 それに対する民衆の抵抗がおさまらず、アサド政権の弾圧も激しさを 増している。 それにもかかわらず欧米の対応は鈍い。 米国は制裁強化こそすれ決してアサド政権に軍事力を行使しようと しない。 その最大の理由はシリアこそイスラエル、米国にとって反イスラエル、 反米のアラブ武装抵抗勢力を押さえつける隠れた協力者であるからだ。 しかし、ここにきてあらたな動きがでてきた。 8月3日の毎日新聞はエルサレム発の記事として、イスラエルのネタ ニエフ首相とペレス大統領がアラブ系メディアと相次いで会見し、シリア の反政府勢力を支持すると発言したと報じている。 毎日新聞のその記事は、9月のパレスチナ独立国連決議採択気運が広が る中で、中東の民主化運動に対する「抵抗勢力」と見られ、国際世論の 反発の矛先がイスラエルに向かう事を避ける狙いがあると解説している。 そうだとしたらこれは大きな方向転換だ。 強硬姿勢を崩さないイスラエルもまたその実は危機意識を持ち始めた ということだ。 しかし米国とイスラエルが本気でアサド政権に退位を迫ることはない だろう。 追い込まれたアサド政権は何をするかわからない。その危険性はリビア のカダフィの比ではない。 これまでの米国とイスラエルとの関係をすべてバラすかも知れない。 イランと組んで反米、反イスラエルの急先鋒となるかもしれない。 再びレバノンがその代理戦争の場となるかもしれない。 そうなれば中東情勢はさらなる大混乱に向かう。 米国の間違った中東政策のツケがいま米国に重くのしかかってきている。 米国はその二重外交の報いをいま知らされようとしている。 経済破綻とテロとの戦いが米国を直撃している。 日本はいまそんな米国から巧みに自立する絶好のチャンスであるのに誰 もそれに気づかない。 それどころかますます米国に従属して自らを苦しめている。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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