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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

馬毛島の知られざる内幕
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月2日第548号 ■     =============================================================    馬毛島の知られざる内幕       =============================================================  講演を頼まれて週末に京都を往復した。その帰りに新幹線で読んだ ウエッジ8月号に「馬毛島 知られざる内幕」という記事を見つけた。  馬毛島とは鹿児島県の南沖にある無人島だ。 横須賀を母校とする米海軍空母ジョージ・ワシントン艦載機の離着陸 訓練の候補地として急浮上してきた島だ。 そのことについてはメルマガでも再三取り上げてきた。  しかし、このウエッジの特集記事は、これまで読んだどの記事よりも 包括的な記事であった。  その中では私が始めて知る興味深い事がいくつか述べられていた。  その事を読者にお伝えすることがこのメルマガの趣旨である。  そのひとつは、6月21日にワシントンで行われた2プラス2(外務・ 防衛担当閣僚協議)でなぜ急に馬毛島が名指しで取り上げられたのか、 その背景である。  その記事はこう書いている。  菅政権ではもはや沖縄を説得できない。そう考えた米国は2プラス2を 開くことさえ必要ないと言い出した。慌てた菅政権は急遽空母艦載機の 離着陸訓練場の受け入れ先という「手土産」を用意して2プラス2を開く ことにこだわったというわけだ。  普天間問題とは直接関係のないこの問題は、かつてから米国が日本に対 して強く要求してきた懸案事項であった。2プラス2を開きたいために、 譲歩した のだ。  鹿児島住民に知らせることなく唐突に合意したのはそのためだ。  住民が怒ることは承知の上だ。  2プラス2は民主党政権になってからは一度も開かれていなかった。 普天間問題でギクシャクした日米関係をなんとか取り繕いたいという菅 首相の面子のために、地元を無視したというわけだ。  二つめはそのやり方の姑息さだ。合意された共同声明の書き方はこうな っている。  「日本政府は、新たな自衛隊の施設のため、馬毛島が(新訓練場の)検討 対象となる旨を地元に説明する・・・あわせて米軍の空母艦載機離発着訓練 の恒久的な施設として使用されることになる・・・」  つまりいきなり米国の訓練場に提供するとあまりにも従属的だ。だから 自衛隊の基地の形にして、その自衛隊の基地を「恒久的に米国が使用する」 ことを認めるのだ。  実はここに未来の日米同盟の姿がある。  いつの日か在日米軍基地がこの国からなくなっても、自衛隊基地がある限り 米軍は自衛隊を占領して居続ける。そういう未来を先取りした合意である。  三つ目に、この馬毛島の戦略的重要性について米中双方が注目していると いう事実だ。中国が関心を示している事を知った米国は、あえてこの島を訓練 場として利用したいと日本政府に伝えた。馬毛島が米国の訓練場として提供 されることはその時点で決まったということだ。  四つ目に、だからこそ馬毛島は第二の普天間問題となるということだ。 つまり地元住民を無視して米国の要求を飲む。しかし住民の反対は収まらず、 それをなだめるために巨額の予算がアメとして鹿児島にバラまかれる。  そう言えば8月2日の日経新聞は次のように報じていた。  枝野幸男官房長官は8月1日の記者会見で自治体が自由に使い道を決められ る「一括交付金」を他の都道府県に先駆けて沖縄県に創設すると。  普天間問題を受け入れるかわりに大きなアメを与えると沖縄に伝えている のだ。  それにしても菅政権の対米従属振りはどうだ。  そのやり方も自民党以上に露骨なアメと鞭だ。  私が菅民主党政権を厳しく批判する最大の理由がここにある。                               了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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