□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月28日第542号 ■ ============================================================== 「さらば金融日米同盟!」と書いた産経新聞社説 ============================================================= 私が「さらば日米同盟!」と訴えるのは、もはや米国との軍事協力関係 を維持する合理的理由はないからだ。 国民の平和と安全に役に立つどころか米国の戦争に巻き込まれ、日本を 守るはずの自衛隊が米軍の司令下に置かれて米国の戦争に協力させられる という、屈辱的な状況に成り下がっているからだ。 こう言えば、すかさず次のような反論がなされるだろう。日本に米軍が 存在する事自体が抑止力であると。 百歩譲ってそれを認めよう。 確かに、日本国民が攻撃されても米軍は出動しないが、在日米軍が攻撃 されれば米軍はたちまち反撃するに違いない。 米国との戦争覚悟で中国も北朝鮮も日本を攻撃はしないと言う訳だ。 倒錯した議論だが一理ある。 しかし日米金融関係となるとどうか。今の日米金融関係は日本が一方的に 米国に貢ぐだけだ。経済合理性は皆無だ。 7月24日の産経新聞社説「外為特会は日米同盟の証し?」は見逃せない 社説だ。 復興財源探しに苦労し、増税やむなしの議論が当然視される中で、なぜ 野田財務相は復興財源として外貨準備を活用する考えを頭から否定するのか、 と問いかけるその社説の要旨は次の通りである。 すなわち、日本政府が外為特別会計で積み上げた外貨準備はドル建てで 約110兆円。この大半が円売りドル買いという為替介入を目的とした米国 債の購入である。 しかし、グローバルで取引自由な為替市場の中での政府介入は、基本的に 効果がない上、米国債購入はリスクに見合うリターンが乏しい。 増税が議論され、公的債務の削減が課題である日本がなぜ米国債を買い 続けるのか、これは大きな矛盾である、と米国の多くの著名な経済学者さえ も疑問を呈している。 確かに日本は米国の同盟国だ。米国財政は破綻の危機だ。しかし財政緊迫 度においては日本も負けずに深刻であるのに人がよ過ぎはしないか。 いや、米国に恫喝されているのだ。米ウォール街が金融危機に瀕した08 年秋、三菱UFJは資金洗浄防止法違反で米国から行政処分を受けた。どん なに働きかけても米政府は処分を撤回しようとしなかったが、つぶれかかっ ていた米投資銀行モルガン・スタンレーに対し三菱UFJグループが90億 ドルの出資を行なうと発表したとたん処分が解除された。ウォール街救済の ごほうびというわけだ。 産経新聞のその社説はこう締めくくっている。 金融における日米関係は「同盟」というほど格好の良いものではない ようだ。外為特会は「思いやり特会」と改名したらどうか、と。 産経新聞のこの社説は「さらば金融日米同盟!」と言っているのだ。 もはやタブーでも何でもない。皆がそう思っている。 それでも日本政府は金融対米従属を続ける。朝日も日経も読売もそれを書 かない。これが日米関係の現実である。 了 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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