□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年5月4日発行 第156号 ■ ───────────────────────────── 他国からケチのつけづらい憲法9条 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 連休中の週刊誌の記事のなかで私がもっとも注目した記事を一つだけ紹介しておきたい。 週刊ポスト5月7/14日号に呉智英という評論家のインタビュー記事があった。 この記事は、未曾有の不況が続く中、国際社会における存在感までもが薄くなっている日本に 「元気の素」をさがせ、というよくある特集の一つとして書かれた記事である。 呉智英氏は、その中で、日本の「誇り」とは物質主義や米国の覇権主義ではないはずだ、日本の 文化は今なお輝きを失っていない、世界から賞賛をもって迎えられている、と書いている。呉氏は 日本マンガ学界会長でもあるらしい。 このような発言自体に特段の感想はない。 しかし、私が注目したのは、その中で呉氏が「平和憲法を戦略的に利用し、アジアのスイスを目指せ」 と次のように書いていたことだ。 「・・・安全保障というと、すぐ軍備や戦闘行為を想像しがちですが、それはあくまでも最後の手段。 軍事力という『ハードの防衛』だけでなく、自国の持つコンテンツを利用しての文化戦略、つまり 『ソフトの防衛』は非常に有益なのです。この『ソフトの防衛』に利用すべきものとして、『憲法9条』 も忘れてはなりません・・・・」 この事だけでは、呉智英氏がどのような憲法9条観を持っているのか、そしてどのような国防観を持って いるのかわからない。 しかし少なくともその後に続く次の言葉こそ、私が「さらば日米同盟」で述べた、「いまこそ日米同盟 から平和憲法9条を掲げた自主・自立防衛外交への転換を!」という主張に合致するものである。 「・・・戦争を放棄する平和憲法、これほど他国からケチのつけづらい概念はない・・・『平和憲法』を 持ちながら、何ら戦略的な利用が出来ていない日本は・・・もっと狡猾な外交を進めていかなければならない・・・」 私の唱える「憲法9条外交」の考えと共通するものがそこにある。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年5月4日発行 第156号

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