□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年4月27日発行 第142号 ■ ───────────────────────────── 官僚との戦いに苦戦する長妻昭厚生労働大臣 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 少し前の記事であるが、4月18日の毎日新聞に、脱官僚の意気込みで乗り込んだはずの長妻昭 厚生労働大臣の存在感がかげりを見せつつあるという記事があった。 その記事は、労働者派遣法改正案で派遣先企業の事前面接の解禁を認めようとしたり、年金積立金の 運用は国債中心で確実に行うべきだと主張したり、長妻大臣もまた厚生労働官僚寄りの言動を見せ始めた というものだった。 北沢防衛相、赤松農水相、岡田外相のように、はじめから官僚の代弁をするような閣僚に比べれば、 官僚との距離感に悩み続ける長妻大臣ははるかに好感が持てる。 しかし、その長妻大臣でさえも官僚組織には勝てなかったのかと思うと残念でならない。 私が注目したのは、その記事で知った長妻大臣の次の言葉である。 一つは4月4日にテレ朝新番組「サンデーフロントライン」に出演した時に語ったという次の言葉だ。 「野党時代は100個やれといって、1個与党がやるイメージ。(今は)私が発言すれば基本的に その通り動きますから、慎重にならざるをえない・・・」 残念だ。権限の大きさにたじろいでいる。それでは官僚には勝てない。 大臣の権限はそこまで大きいのだ。なぜ思うとおりの政策を断行する勇気を持てないのか。その気に なれば出来るのだ。最後は審判は国民が下す。国民のための政策をどんどん断行していくべきなのだ。 もう一つの言葉は、長妻昭大臣でさえ、厚生労働省のトップである事務次官に遠慮をしている。それを うかがわせる次の言葉である。 「一生懸命やっているよ、事務次官。官僚はオレには逆らっても、次官には逆らえない。役人は役人の 偉い人には従うんだ・・・」 敗北宣言である。 私はかねてから言ってきた。国家公務員改革は決して難しい事ではない。複雑な事をする必要はない。 ただ一つ、事務次官職を無くすことだけでも充分だ、と。 それが出来れば官僚組織はたちどころに崩壊する。官僚たちは否応なしに大臣に従わざるをえなくなる。 ところが仙谷大臣が当初言っていた事務次官廃止案はいつのまにか沙汰やみになってしまった。それだけ 官僚たちの抵抗が強かったということだ。 民主党政権では官僚支配を実現することはできないのだろうか、と思う。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年4月27日発行 第142号

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