□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年4月25日発行 第138号 ■ ───────────────────────────── 「米基地は迷惑施設」と国会で発言した北沢防衛相 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私は知らなかったのだが、4月8日の参院外交防衛委員会で北沢防衛相がこう言ったらしい。 「一般的に『迷惑な施設』としての米軍の駐留地」であると。 なぜ私がそれを知ったかというと、4月24日の読売新聞が次のように書いていたからだ。 すなわち元陸上自衛隊一佐であった佐藤正久参院議員が質問主意書でその真意をただしたところ、 鳩山民主党連立政府は23日の閣議で次のような答弁書を決定したという。 「騒音などの障害、土地利用上の制約などの負担をかけていることは事実。(北沢防衛相の発言は) そのような側面を踏まえた発言である」 それだけであれば驚かない。当然の事だ。 しかし政府答弁書はその一方で次のような事を強調することも忘れなかったという。 「(米軍施設は)我が国の安全保障に欠くことはできない」 この政府答弁書は物凄い答弁書である。 在日米軍は邪魔者だが日本の安全保障にとって欠かせないから我慢している、と言っているのだ。 このような答弁書を閣議決定することこそ対米関係を不要に複雑化させる原因である。 鳩山民主党政権の日米同盟観は自民党政権のそれよりも危ういと私が思う理由がそこにある。 なぜ危ういか。 自民党政権も鳩山民主党政権も、在日米軍が我が国の安全保障にとって欠くことのできない存在である、 と言う点では一致している。 しかし自民党政権であれば、たとえ心でそう思っていても、決して在日米軍を邪魔者とは言わなかっただろう。 対米従属に徹し、それゆえに米国も日本は忠実な従属国と見なして「愛いやつじゃ」となる。 ところが鳩山民主党は本音を語った。在日米軍を邪魔だと言った。いくらその後に、「在日米軍は日本の 安全保障に不可欠だ」と付け足してみても、米国の不信は募る。 それに、そもそも在日米軍が日本の安全保障に不可欠であるという認識自体が間違っている。 在日米軍は日米安保条約が出来た時から米国にとっては日本を守るものではなった。 日本有事の時に在日米軍が日本国民を守る保障はない。 その上「テロとの戦い」が始まった時点で在日米軍は完全に日本の安全保障と敵対するものとなった。 在日米軍を抱える日本は「テロとの戦い」に加担させられ、テロの標的になる危険性さえ招くようになった。 自民党の対米従属政策に代わるものは在日米軍に頼らない自主、自立した平和外交による安全保障政策 しかない。 なぜ鳩山民主党はそれを主張できないのか。 邪魔者だけれど日本の安全保障にとって欠かせない、などという中途半端な、と言うよりも矛盾した対応は、 単純な頭脳の米国にとっては理解不能な対応だ。 いっそ、国民が反対しているから在日米軍は撤退して欲しいと言ったほうが米国には通じる。そういえば米国は あっさり撤退するかもしれない。 普天間基地問題の迷走の原因はここにある。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年4月25日発行 第138号

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