□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年4月24日発行 第136号 ■ ───────────────────────────── 共産党に米国との仲介を頼んだ鳩山首相 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 言葉を失う事ばかりが起きている今の日本の政治状況であるが、これには驚いた。 これは鳩山批判とか共産党批判とかではない。 それを通り越して、どう考えても私にはまともな政治とは思えないからだ。 本来は政治家がもっと真剣に今の日本を憂えて、激しい政策攻防を国民の前に見せつけ なければならない時に、馴れ合い、じゃれあっている。 政治とはもっと厳しいものではないのか。人間関係を断ち切ってまで政治信条を貫く事ではないのか。 4月24日の毎日新聞政治面は一段の小さな記事で次のように報じていた。 鳩山由紀夫首相が23日国会内で共産党の志位和夫委員長と会談したという。 その時、志位委員長が普天間基地移設問題について、「移設条件なしの撤去しか解決の道はない」 と無条件撤去を求めたという。 これに対し首相は「難しい局面だ。共産党のようにスッキリした答えはなかなか作れない」と苦悩を にじませたという。 驚いたのはその後の模様だ。 4月末から訪米する志位委員長を前にして鳩山首相が次のように頼んだという。 「ぜひ米国で(無条件撤去を)主張してきてほしい」、と。 この小さな記事の後ろにある景色が透けて見えるようだ。 鳩山首相も志位委員長も、本気で普天間基地移設問題の解決策を語りあったとは思えない。沖縄や鹿児島 の住民の叫びを心に浮かべて行われた会談とは思えない。 主義主張がまったく対立する、政権政党と唯一の野党・日本共産党の党首が、和やかに訪米前の挨拶を 交わしているのだ。 我々国民の知らないところでこっそりやるのならいい。知らぬが仏だ。腹も立たない。 なぜそんな事をメディアで流すのだ。 いくら挨拶談義であるとしても、鳩山首相は共産党に普天間基地問題の無条件撤去を米国に伝えてくれと 頼む、そんな冗談を今、この時に、メディアに流してはいけない。普天間基地問題をまじめに考えてきた 我々を馬鹿にする事になる。 志位委員長も勘違いしないで欲しい。いくら選挙前の宣伝であるとしても、ルース米駐米大使に友好的に 接してもらったとか、米国と共産党の歴史的友好関係を誇示するような事をメディアに流すべきではない。 それは自滅的行為である。 米国政府と米国民は、共産主義政党は決して認めない。日本共産党にとっては帝国主義米国は打倒すべき 永遠の敵なのだ。 毎日新聞にお願いしたい。この記事を書いた以上、書きっぱなしで終わらせないでほしい。 志位委員長の米国訪問がどのようなものであったのか。米国要人との会談が行われたのか。その時、 志位委員長は普天間基地の無条件撤去を伝えたのか。それに対する米国の反応はどうだったのか。 そして志位委員長は帰国後鳩山首相にそれらをどう報告したのか。きっちりと報じてもらいたい。 それを報じることなしに、24日の記事を掲載することは、これまた毎日新聞も真剣でないということだ。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年4月24日発行 第136号

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