□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年3月29日発行 第91号 ■ ───────────────────────────── 鳩山首相は亀井郵政改革案を修正せざるを得ない ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 突如として起きた郵政改革の混乱は鳩山民主党政権にとってかなり深刻な 問題であると私は思っている。 はたして鳩山首相はこの問題をどう収拾するつもりなのだろうか。 結論から言えば亀井静香大臣に再考を求めるほかはない。 もちろん、そんな事をすれば亀井大臣のことだから反発し、これが鳩山連立政権の 崩壊につながりかねない事態に発展するかもしれない。 だからそうならないようにうまく亀井大臣を説得するのだ。 亀井大臣の要求通り、預金限度額の引き上げや消費税免除の措置を認める案を成立させて しまったらどうなるか。 亀井改革案についての問題点を連日攻撃される事になる。それに持ちこたえられずに結局は 修正せざるを得なくなる。今度こそ鳩山首相の指導力のなさと政策のブレが追及される。 ここは亀井大臣に再考してもらって軌道修正を図るしかないのだ。 そして亀井大臣は、もし本当に小沢・鳩山政権の参院選での勝利を願い、民主党政権の継続と 連立政権の維持を望むのであれば、この際は改革案の修正に応じるべきなのだ。 亀井案の何が問題なのか。 最大の問題は民間金融企業との不公平扱いであり民業圧迫である。 官より民を大事にすることは鳩山政権の基本方針のはずだ。だからそれに反する。 しかし、本当の問題はそれではない。 普天間基地移設問題に見られるように、鳩山政権といえども政権維持のためにはいざとなれば 民を切り捨てる。 しかし、その鳩山政権も、米国の怒りだけは譲歩せざるを得ない。 しかも米国の要求に理があるとすればなおさらだ。 今のところ米国はまだ静かにしているが、民間企業、米国企業を差別する政策が決まれば、米国は 猛反発してくるだろう。米国金融会社との差別化は許さないと。 こればっかりは米国のゴリ押しではない。WTOの国際約束は世界経済の原則自由化であり内外 無差別化である。 報復制裁や提訴をちらつかせて米国が迫ってくれば日本は国際的にもたない。 実はこれと同じような事が車のエコポイント制度導入の際に見られた。 エコという名を借りた車の販売促進策は、当初明らかに日本車だけを念頭において作られた制度 であった。国内景気刺激策であった。 ところが米国が米国車にも適用されないのはおかしいと抗議してきた。 これに対する日本政府の対応は素早かった。 それは普天間基地移設問題で弱みを見せた鳩山政権がこれ以上米国を刺激してはいけないと譲歩した からではない。 米国の要求に理があったからだ。 直ちに米国車のみならず、欧州車に対しても同時に適用されることになった。欧米車に対する エコポイント適用広告が新聞をにぎわすようになった。 その際に、エコポイントの対象を満たす条件についての政府方針がいい加減であったという事が ばれるというおまけまでついた。 米国の大型車までもエコポイントの対象車とせざるを得なくなったのだ。 果たして明日の閣議決定で鳩山首相は正しい判断を下せるのか。指導力を発揮できるのだろうか。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年3月29日発行 第91号

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