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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」2010年3月13日発行 第73号
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□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2010年3月13日発行 第73号 ■          ─────────────────────────────           朝青龍問題は芸能ネタにとどまる問題ではない      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    朝青龍が久々に芸能ネタとして騒がれている。  母国モンゴルに凱旋帰国して、自分は酔っ払って殴った覚えはない、と発言した。  これを報じる日本のメディアは、これで10月の引退相撲は出来なくなったとか、 白いめがねをかけたのは日本への挑戦の意思表示だとか、その後何に転進するつもりか、 などとどうでもいい事で騒ぎ立てている。  しかし、あの朝青龍の暴行否定発言を聞いた私は、すかさずある雑誌の記事を思い浮かべ、 そして日本の警察はどのような思いで聞いたことだろうと考えた。  警察はすべてを知っている。これで警察が動かなければ警察もまたグルだ、ということだ。  月刊誌「宝島」の4月号に、「裏社会に食い物にされた朝青龍の悲惨」という見出しの次の ような記事があった。  すなわち、朝青龍に殴られた一般人とは、普通の一般人ではない。裏社会に通じ、麻布署 では有名な人物であるという。  私はこれを読んでガテンが言った。  誰もが疑問を抱いていたに違いない。なぜ殴られた一般人と称する人物の身元がまったく明らかに されないのか。なぜ一般人が朝青龍と一緒の車に乗れるのか、と。  そして「宝島」の記事は次のように続ける。  朝青龍は決して素行が悪いから追放されたわけではない。黒すぎる交際が問題視されたのだ。 モンゴル利権に群がった暴力団たちとあまりにも深い関係になってしまったのだ、と。  そして、07年に起きた新弟子暴行事件の際、相撲協会は吉野準・元警視総監を外部理事という 天下りポストを用意して受け入れ乗り切った。  その吉野外部理事のところには警察からすべて情報が伝わっている。吉野元警視総監の面子に かけても今度は朝青龍を許すわけには行かなかったのだ、と。  朝青龍事件が暴力団絡みである事を書いていたもう一つの月刊誌が月刊ベルダという総合情報誌である。  その3月号はこう書いている。  被害者の男性は、六本木の外人クラブのオーナーで、押尾事件で名前が取りざたされた元大手総会屋 グループ幹部との関係を指摘されている、と。  そんないわくつきの人物が、なぜ朝青龍と一緒に車に載っていたのか、何が原因で殴られたのか、 そこには地下資源などモンゴル利権と相撲界の根深い関係がある、と。  この朝青龍の一件はほんの一例である。  その事件を引用して私が強調したいことは、一般国民がまったく知らされていない出来事がこの世の 中には山ほどあるということだ。  権力者はそれらを知っていながら様々な理由で見逃したりする。  大手メディアは知っていながら、様々な理由で書くことを自粛する。  これでは一般国民は何もわからない。思い違いをする。騙される。  調査報道が重要である理由がここにある。  良質の調査報道を大手メディアが行わなくなったところにこの国の政治の劣化がある。  反権力の気風が日本人の心から失われてしまった原因がここにある。                   _________        天木直人のメールマガジン 2010年3月13日発行 第73号  

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