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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」2010年3月11日 発行 第71号
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□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2010年3月11日発行 第71号 ■          ─────────────────────────────           隠されて行われていた在日米軍幹部への叙勲      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  今日のメルマガのテーマはこれで決まりだ。  毎日メルマガを書き続ける事はやさしいことではない。  しかし、日によっては書きたいテーマがいくつも見つかる事がある。  それらをすべて取り上げてもいいのであるが、やはり一つに絞ってそれに集中 したほうが書き甲斐がある。  一つに絞る作業もまた私自身の考えの投影である。  その場合に優先する基準のひとつが、一つでも多くの情報を読者に提供することである。  評論は極力抑えるということである。  3月11日の東京新聞、「こちら特報部」において、東京大空襲にちなんだ秀逸の調査 報道を見つけた。いつもの事ながらこの「こちら特報部」の調査報道には啓発させられる。  我々は、毎年春と秋に叙勲が行われる事を知っている。そしてその中には外国人枠として 日本との関係に功績のあった外国人の叙勲者が含まれる事も知っている。  しかし、それとは別に、決して公表されることのない在日米軍幹部への叙勲があることを 果たしてどれだけの日本国民は知っているだろうか。  私は知らなかった。少なくとも今日の東京新聞の記事を読むまでは。  「こちら特報部」の記事によると過去50年足らずの間に、在日米軍幹部に与えられた勲章 の数は263個もあるという。「こちら特報部」の取材に対し、内閣府賞勲局が答えた数字である。  私が今日の「こちら特報部」の記事で素晴らしいと思うところは次の諸点である。  1.問い合わせに対して内閣府賞勲局は次のように答えたと言う。外国人の叙勲はすべて閣議 決定であるから公表できない事項ではない。しかし、個別の叙勲者についてはその都度問い合わせ てもらうしかない、と。   このしゃくし定規な対応を「こちら特報部」は次のように痛烈に批判する。   「秘密にしたわけじゃないよ。聞かれなかっただけ」って、その言いぐさはあんまりじゃないか  ・・・そうか(霞ヶ関には)こんな技もあるんだ。こうなったら、なんでも聞いてやる」  2.この記事を掲載したタイミングがいい。東京大空襲の惨禍があったのは65年前の3月10日 である。  それにあわせて掲載したことによって、その東京大空襲作戦を発案、指揮したカーティス・ルメイ 米軍司令官に対し、日本政府が旭日大授章という最高位の叙勲を行った不適切さを、痛烈に糾弾して いるのだ。  因みにルメイ司令官への叙勲は1964年、佐藤内閣の時に与えられたが、その背景には真珠湾攻撃 を指揮した元航空幕僚長の源田実氏(のち参院議員)と当時の防衛庁長官であった小泉純也氏 (小泉純一郎氏の父)の強力な推薦があったという。  3.極めつけは、核密約が公表された翌日に、在日米軍幹部への隠された叙勲についての報道を 行ったという事だ。  私は、「こちら特捜部」のこの記事は、鳩山民主党政権に一つの強力なメッセージを送っていると思う。  核密約の公表は、終わりではなく、始まりである、と。あまりにも多くの密約で固められてきた日米関係 の真相を、いまこそ鳩山民主党政権は国民に開示しなければならない、と。  おりしも鳩山民主党連立政権は、元首相、外相らを国会に招致して証言させようとしている。  鈴木宗男衆院外務委員長は元外務次官や西山太吉元毎日新聞記者らを参考人招致して真相をさらに 明らかにしようとしている。  これらの動きは、それが実現すれば物凄い事である。自民党政権が続いていれば決して行われなかった 事である。  果たして鳩山民主党政権は、この機会に情報公開に徹し、国民の支持を背にした正しい対米外交を行う事が できるのだろうか。  もちろん私はそれを期待する。見守っていく。                   _________         天木直人のメールマガジン 2010年3月11日発行 第71号  

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