□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年3月5日発行 第65号 ■ ───────────────────────────── 日本で報道されないアフガニスタンの真実 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 外務省を辞めてから、というよりも、官僚人生からきっぱりと決別してから、そうで なければ決してめぐりあう事はなかったであろう人々とのあらたな交友を得ることが出来た。 その交友は決して緊密なものではない。 忘れた頃に何かの都合でまた顔を合わす程度だ。 交わす言葉も、変わりはないですか、というほかに多くはない。お互いの生活の中には決して 入り込まない。二度と会うこともないまま記憶の中に存在する人もいる。 しかし、その活動を知る時、彼も、そして彼女も、がんばっているなあ、生活は大丈夫なのか、 と心から応援したくなる。その生き方に心から敬意を抱く。そういう交友である。 官僚を続けていたら、そして官僚時代の交友関係を保っていたら、決してめぐり合う事のない 人たちだ。 戦争ジャーナリストの西谷文和氏もその一人である。 私が外務省を去って途方に暮れていた時、ある講演で彼と知り合った。当時の彼は大阪吹田市の 市役所職員を辞めてフリージャーナリストとして歩み始めた頃だった。 お互い決して口には出さなかったけれど、笑顔の中に不安の視線を感じて話していたのだと思う。 あれから数年がたち、いまや西谷氏は戦争ジャーナリストとしての地歩を築いたようだ。 宝島4月号に彼のルポルタージュを偶然目にした。 うれしくなってそのルポルタージュを一気に読んだ。 「忘れ去られたアフガニスタン」というルポルタージュだ。 読んでいくうちにその視点の確かさに驚かされた。それ戸同時に言いようのない怒りが こみ上げてきた。 私が外務省から辞職を迫られたきっかけとなった小泉首相への諫言を生み出した時と同じ怒りだ。 そのルポルタージュは先日アフガニスタンの避難民キャンプを訪れた西谷氏の渾身のルポル タージュである。 今のアフガンでは、米軍の度重なる誤爆によって犠牲になった普通の農民たちによるニュー タリバンが急増しているという。 米軍に二人の娘を殺された父親が、腹から血を流して倒れる娘の写真を見せて、「俺は自爆 テロも辞さない」と叫ぶ、そんなにわかタリバンだという。 日本の報道はほとんど伝えることはないが、米国のタリバン掃討作戦は連日行われ、平和に 暮らしていた農民が突如家族を殺され、村を焼かれ、マイナス10度の中でテント生活を余儀な くされる。 復讐に燃えないほうがおかしいという。 忘れてならないのが、その米国の非道な戦争に日本が5年間で50億ドルもの支援を決めたことだ。 西谷氏は言う。 「少女が焼かれた3日後にオバマ大統領はノーベル平和賞を受賞した。核廃絶と口にしただけでね。 あんた現在進行形で罪なき人を殺しているじゃないか」と。 久しぶりに私もやる気が出てきた。 米国とそれを支持する鳩山政権と岡田外相、外務官僚をこのまま許すわけにはいかない。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年3月5日発行 第65号

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