□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年2月18日発行 第49号 ■ ────────────────────────────── はからずも駐留米軍の正体を明かした米軍事ジャーナリスト ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 普天間基地移転問題はすっかり日本の内政問題になってしまったかのようだ。 米国が認めてくれる移設場所や移設方法を見つけて「対等な日米同盟」を国民に アピールできれば政権は安泰だ。そう考える鳩山首相。 普天間基地問題の行き詰まりで日米関係が悪くなれば鳩山政権を追い込めると目論む 自民党。 県外移設さえ確保できれば存在感をアピールできて連立政権にとどまれると期待する 社民党。 そのような内政問題に終始した大騒ぎの中で、そもそも駐留米軍は日本にとって必要なのか、 日本の安全保障に役立っているのか、という本質的な議論はまるでなされない。メディアも それを検証し、国民に知らせようとしない。 そんな中で、日本の政治家たちにぜひ読んでもらいたい米軍事ジャーナリストの論説を 見つけた。 2月18日の産経新聞にリチャード・ハロラン氏が「駐留米軍」という論評を書いていた。 その論評は、駐留米軍に対する韓国と日本の態度が正反対であると、次のように書いている。 つまり韓国は、米国が米韓合同軍の指揮権を韓国に委ねようとしているのに、それは時期尚早で、 「見放さないで」と反対している。駐留米軍に対する世論も抑制されている。 それに比べて日本では、鳩山新政権は米国に「去ってくれ」、「ほっといてくれ」、と言い始め ている。駐留米軍についての論争が騒がしい。 この違いはどこから来るのか。 それは朝鮮戦争をともに戦った経験の有無の違いだ。 北朝鮮のすさまじい脅威をどこまで認識しているかの違いだ、と。 このようなハロラン氏の比較考証が正しいものかどうか、私は知らない。 米軍事ジャーナリストのこのような論説を普天間基地問題とからめて掲載する産経新聞の 意図を勘ぐる。 しかし、私がこのハロラン氏の論説の中で注目したのは、彼がはからずも言及した駐留米軍の 役割に関する次のくだりである。 「・・・在韓米軍は、北朝鮮に対する韓国の自衛を支援する用意があるものの、朝鮮半島 以外の東アジア、いや実のところ世界中における任務に専念し始めた、と米側は韓国側に通報 している・・・ウオルター・シャープ在韓米軍司令官は・・・在韓米軍は将来・・・地球規模 で展開すると(最近の演説で)述べている。ほかの将校たちは『遠征作戦』の計画と拠点作りを 強調している・・・」 これこそが米軍再編にともなう駐留米軍の役割の変化である。 韓国の駐留米軍でさえこうである。 北朝鮮の脅威が韓国にくらべてはるかに少ない日本において、 駐留米軍の機能が日本を北朝鮮の脅威から守るためでないことは明らかだ。 それでは日本の駐留米軍の機能は日本を中国の脅威から守るものなのか。台湾有事のためのものか。 そうであれば駐留米軍は日本外交にとって最悪の存在だ。 ソ連の脅威か。テロの脅威か。そんな馬鹿げた説明を誰が納得するだろうか。 今からでも遅くない。日本の政治は、駐留米軍の役割について国民の前で説明責任を果たすべきである。 日本政府が知らないはずはない。 米国が、韓国に対して説明してきた駐留米軍の役割の変化を、日本に対して説明しないはずはない。 _________ お知らせ 以下の通り案内します。 2月26日(金) 午後5時30分開場 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授) 天木直人 平岡秀夫(衆議院議員・民主党) 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課 03-3581-2257 天木直人のメールマガジン 2010年2月18日発行 第49号

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