□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年2月16日発行 第47号 ■ ────────────────────────────── 民主党支援者の苦悩は高まるばかりだ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今から数年ほど前、私は山口二郎北海道大学教授と食事をしながら日本の政治に ついて思いのたけを語り合った事があった。その時、二人は民主党による政権交代 で意気投合した。 二人の違いは、すでにその時の山口教授が強固な民主党支援者であったのに対し、 既存政党のすべてを否定する私は、政権交代可能な最大野党であるという理由だで 民主党を支持するに過ぎない、ということだった。 それから数年たって民主党による政権交代が起きた。 政権交代が起きて間もない頃、私はある対談で山口教授と一緒になる事があって、 喜びを分かち合った。私は山口教授におめでとうと言葉をかけた。 それから5ヶ月ほどたって、山口教授はいま苦悩しているに違いない。 民主党の外交に限って言えば、私はもはや完全に鳩山首相に失望している。 この期に及んでも普天間基地問題を「平野官房長官に任せている」と言い、自民党政権下 で重用された岡本行夫外務官僚OBを官邸に呼んでその意見に耳を傾けたりする(15日、 鳩山首相の一日)。 しかし外交以外の面での迷走はもっと深刻だ。 私は外交面以外にもう一つ自信を持って言える事がある。それは民主党政権下での脱官僚 改革の正しい評価である。 公務員改革法案の迷走を見ていると、もはや私は民主党の脱官僚改革を信用しない。 複雑な事をしてはいけない。事務次官ポスト一つを廃止するだけで官僚支配は崩壊する。 それをいち早く宣言した仙谷大臣に私はエールを送った。しかしその仙谷大臣が腰砕けになり、 一転して官僚ペースに迷走してしまった。 鳩山首相の子供手当ての発言も、菅直人財務相の消費税発言も驚いた。 そう思っていたら2月16日の読売新聞は一面トップで道路予算の選挙誘導ばら撒き(個所付け) の実態を報じていた。 資料提出をさんざん渋っていた民主党が、やっと提出した資料が民主党県連などに配布していた ものと違っていたという。姑息なごまかしだ。 やっとでてきた仮配布額を都道府県別に読売新聞が検証した結果、概算要求段階の配分より増加され、 しかもその増額は自民党議席を奪取する重点選挙区に傾斜しているという。 この読売新聞の記事を読んで、私は二日前の山口二郎教授の苦悩の言葉を思い出した。 山口二郎教授は2月14日の東京新聞「本音のコラム」で「利益誘導政治再び」と題してこう 嘆いていた。 「・・・私にとっては、政治と金をめぐる問題よりも、公共事業予算の個所付けをめぐる民主党の 行動のほうが、この政権の本質を表しているように見える。公共事業費の個所付けは、かつて自民党の 政治家にとって権力の源泉であった・・・官僚のさじ加減と政治家の圧力で決まってきた・・・ 民主党はそのような利益誘導政治を否定することを国民に訴えてきたはずである・・・ しかし、公共事業がほしければ民主党に票を入れろという利益誘導政治の発想をここまで露骨に 振りかざされると、国民も鼻白む・・・」 自他共に民主党支持者であった山口二郎教授でさえ、こう嘆かざるを得ないのである。 民主党支援者の苦悩は大きい。 _________ お知らせ 以下の通り案内します。 2月26日(金) 午後5時30分開場 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授) 天木直人 平岡秀夫(衆議院議員・民主党) 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課 03-3581-2257 天木直人のメールマガジン 2010年2月16日発行 第47号

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