□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年1月30日発行 第30号 ■ ────────────────────────────── サルコジ(55)とドビルパン(56)の権力闘争に注目する ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ なぜ小沢事件について書かないのかという声がその後も見られる。 私は書く気にはなれない。 その最大の理由は、判断する情報がないからである。 しかしもっと大きな理由がある。私にとっては不毛な権力闘争とうつるからだ。 政治家小沢一郎と検察の最終戦争などという言葉をよく耳にする。 どちらが勝つか負けるかで、米国・自民党・官僚支配が復活するのか、それとも政権交代を 成し遂げた民主党革命政権が定着するのか、その分かれ道だなどと言ったりする。 今度の事件に、そういう要素がないわけではない。 しかしそれは大げさだ。 私はそれほどまでに小沢・鳩山民主党政権を買いかぶってはいない。 私はそれほどまでに検察官僚の権力を過大評価していない。彼らは所詮は官僚だ。今の官僚は 国民には強くても権力には弱い。保身が働く。 見ているがいい。勝者も敗者もない形で終わるだろう。検察官僚と小沢幹事長の手打ちが はかられるだろう。 所詮は権力者同士の争いだ。馬鹿を見るのは国民だ。 しかし、同じ権力者同士の争いでも、そしてどちらが正しいかわからなくても、私にとっては、 サルコジとドビルパンの次期フランス大統領選挙をめぐる一大権力闘争のほうがはるかに興味深い。 1月29日の読売新聞が、パリの軽罪裁判所が28日、ドビルパン前首相に無罪判決を言い渡した と報じた。 この事件は、07年の仏大統領選挙を控え、サルコジ氏を最大の政敵とみたドビルパン氏が 「台湾への仏フリゲート艦売却に絡んで裏金を受け取った」との虚偽情報を流し、サルコジ失脚を 図ったとされた事件だ。 ドビルパン前首相は一貫して直接関与を否定したが、検察側は「積極的に謀略を阻止しなかったことも 罪を構成する」として求刑していた。 ドビルパン氏は外相時代の03年に米国のイラク戦争に反対して国連安保理で名演説を行って名をはせた。 イラク攻撃に反対だった私はその演説をレバノンの国民とともに熱狂して聞いた事を思い出す。 そのドビルパン氏が、政敵失脚の謀略に関与したと報じられて私は失望した。これで彼の大統領の目は なくなったと残念に思った。 だから私はこの読売新聞の記事を見て喜んだ。 読売新聞の記事は、「ドビルパン氏は12年の大統領選で再選を目指すサルコジ大統領に対抗しうる 与党内の最有力候補と目されており・・・無罪判決で復権に向けた勢いが増すのは確実・・」と書いていた。 そう思っていたら1月30日の東京新聞は、検察側はこれを不服として29日控訴する事を決めたと報じた。 ドビルパン氏は、「サルコジ氏の執拗な攻撃が続く、検察の決定にサルコジ大統領の意思がかかわっている」 と非難したと報じた。 12年の仏大統領選挙に向けた壮大な権力闘争である。 どちらが正しいか判断する材料はもちろん私にはない。 しかし、よその国のこの権力闘争の行方に私は大いなる関心を抱く。 イラク戦争に敢然と反対して国連演説を行ったドビルパン氏を応援し、ブッシュ、オバマ大統領に擦り寄る サルコジ大統領を排す。 自民党政権は論外であるが、たとえ小沢・鳩山民主党政権が続いても日米同盟重視から抜け出せない。 そんな日本の権力闘争に、私はもはや大した関心を持てなくなっている。 _________ お知らせ 以下の通り案内します。 2月6日(土) 午後6時開場 講演 鳩山外交に私が望むもの(仮題) 場所 蕨市民会館 048-445-7660 問い合わせ 田中和子 048-444-3210 2月26日(金) 午後5時30分開場 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授) 天木直人 平岡秀夫(衆議院議員・民主党) 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課 03-3581-2257 天木直人のメールマガジン 2010年1月30日発行 第30号

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