□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年1月24日発行 第24号 ■ ────────────────────────────── 斉藤次郎日本郵政社長の人事は適切だったのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1月23日の朝日新聞に、ひさしぶりに新聞記事らしい記事をみつけた。朝日新聞にも まだジャーナリズム精神が残っているということだ。 その記事は昨年10月に民主党政権の手によって任命された日本郵政株式会社の社長人事 が適切だったかどうかを淡々と検証した記事である。 私が鳩山政権に裏切られたと思うのは、繰り返して書いているように一つには対米外交で あるが、それに劣らず失望したのは官僚支配からの脱却の不徹底ぶりである。 その裏切りの始まりは今から思えばこの斉藤次郎元大蔵事務次官の日本郵政社長任命だった という気がする。 官僚の中の官僚といわれ、自民党に嫌われて冷や飯を食わされたといえども天下りポストを 渡り歩いてきた元大蔵省事務次官の斉藤次郎氏を、小泉改革からの決別のシンボルである 新たな日本郵政の新社長に持ってくるとは。 私はその時の失望をメルマガでも書いた。多くの国民もそう思ったに違いない。 しかも鳩山首相がその人事を直前まで知らなかったと素直に認めたのだ。指導力なき首相の姿を 見せた始まりでもあった。 さらに鳩山首相は、「退官して14年間、民間で勤務したから天下りではない」、という弁解を した。おそらく本意ではなかったろう。迷走する総理発言の始まりであった。 しかし、私も国民も、その程度のやりとりで、この斉藤次郎氏の人事をやり過ごし、そして忘れて いたと思う。 そこに1月23日の朝日新聞の検証記事が掲載された。 その記事は、すでに散々報じられてきた斉藤次郎氏の天下り歴任批判ではない。まったく新しい 視点に基づく、その人事の適切性である。 すなわち斉藤次郎氏が9年間も勤めた東京金融先物取引所(07年に東京金融取引所と改称)の 理事長としての評価である。 鳩山首相が「能力のある方と信じる」と言って任命したほどの実績を収めた人物なのかと。 その記事を読んで驚いた。 天下った東京金融先物取引所の理事長としての最初の5年間は業績不振が続いたが、経営が劇的に 改善したのは05年7月に外国為替証拠金取引(FX)に参入してからだという。 これは極めて投機性の高い信用取引である。まともな国民が手を出すには危険なマネーゲームである。 しかもかつての部下が残っている金融庁に命じて、税制優遇という売り文句で自らの金融商品を勧める 一方、民間のFX業者の業務を規制する新たな法律を作らせているのだ。 朝日新聞の記事の極めつけは、東京金融取引所が赤字営業を重ね、監査法人に「事業が継続できるか疑問」 と再三指摘されていた時も、高額の役員報酬を受け取り続けていたという事実である。 こんな身勝手な経営を重ねてきたあげくの日本郵政社長就任である。 このような人事が平然と行われている事を知って、私は鳩山民主党政権に対する不信をさらに高める事に なった。政権交代時の期待感は私の中ではもはや限りなく消えつつある。 ___________ お知らせ 以下の通り案内します。 1月28日(木) 午後6時20分 講演 沖縄基地と日米安保の将来 場所 JR王子駅北口2分 北とぴあ第2研修室 問い合わせ 佐野雄二 042-945-6338 2月6日(土) 午後6時開場 講演 鳩山外交に私が望むもの(仮題) 場所 蕨市民会館 048-445-7660 問い合わせ 田中和子 048-444-3210 2月26日(金) 午後5時30分開場 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授) 天木直人 平岡秀夫(衆議院議員・民主党) 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課 03-3581-2257 天木直人のメールマガジン 2010年1月24日発行 第24号

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