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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」2010年1月23日発行 第23号
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□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2010年1月23日発行 第23号 ■     ──────────────────────────────         平成の宇都宮徳馬は現れないのか             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  日米安保がらみの話ばかりを書いて恐縮だが、私にとっての最大の関心事はやはり 日米安保関係の将来である。もうしばらくおつきあい願いたい。  サンフランシスコ平和条約が締結された1951年9月に吉田茂首相は批判を一身に 背負う腹を固め一人だけで日米安保条約に署名した。  60年6月には岸信介首相は反対デモに囲まれながら条約改定を強行しその直後に退陣した。  それほどの不透明かつ国論を二分した日米安保条約について、それから50年たった今、それを 祝福する論調一色ばかりで、なぜそれに疑義を呈する声がまったく聞かれなくなってしまったのか。  そんな私の思いを共有してくれる文章に出会った。  月刊マスコミ市民という情報誌の2010年1月号に伊藤成彦中央大学名誉教授による 故宇都宮徳馬氏を顧みる寄稿文がそれである。  「普天間基地の移転先騒ぎで大騒ぎしながら、基地そのものの廃止という選択肢の議論がまったく 行われないのはどうしたことか」  そういう問いかけから始まる伊藤教授のその文章は、自民党議員にあって、日米安保条約は不要だ という信念を唱え続けた宇都宮徳馬元衆議院議員へささげるこの上ないオマージュ(讃辞)である。  自民党議員をいったんは引退した宇都宮徳馬氏は、1980年の参院選挙で、自衛隊の栗栖弘臣 統幕議長が有事法制の即時制定を主張して民社党から立候補したのを見て、軍縮を主張して無所属で 立候補し、再び国会議員となった。  そして月刊雑誌「軍縮問題資料」を創刊し、次々と自らの平和論をその中で展開していくのである。  伊藤教授の文章が私に教えてくれたのが、ジョン・F・ケネディ米大統領が宇都宮徳馬氏に語った 日米安保不要論である。  1957年初夏に、当時上院議員で民主党の次期大統領候補であったジョン・F・ケネディと会った 宇都宮徳馬氏は、ケネディ氏が自分に語ったと「軍縮問題資料」35号(1983年8月)の 中の論文「日本に外国軍隊の駐兵は必要かー歴史の中で安保条約の意味を考えよう」の中で次のように 書いていることを紹介している。  「私(ケネディ)は日本にアメリカ軍隊が常時駐留していることに反対である。  その理由は  第一に、核兵器の時代、通常兵器を持った軍隊が現地に駐留しても、たいした戦略的な意味を持たない。  第二に、現地駐兵は、そこの住民との間に良好な関係を維持することは難しく、しばしばトラブルを起こす。  第三に、現地駐兵は駐留する軍隊の風紀、規律の維持が困難であり、軍幹部をしばしばスポイルする」  そして宇都宮氏は次のように指摘しているという(「軍縮問題資料」76号 1987年3月。 日米安保条約神格化は誤り)。  「日米安保条約はサンフランシスコ条約6条(筆者註およびポツダム宣言12項)によって当然撤退すべき 連合国占領軍の一部(米軍)が、講和条約成立後もそのまま駐留することを主目的にしたものであるから・・・ そもそも臨時的性格の強いものである。これに永久性・・・安保絶対論のごとき性格を与えるから、日米の 自然の友好関係がむしろゆがんでくるのである・・・」。  いまこそこの認識が広く日本国民に共有されなければならないと思う。  正しい歴史的認識と正しい国際政治認識を持てば米国を怒らせることなく説得できるのだ。  オバマ大統領にこそケネディの認識を持たせなければならない。  「日米安保条約はもはやその歴史的役割は終えた。これまでの役割をたたえ、引退させよう。  これからは軍事同盟なきあらたな日米関係を構築していくことがお互いのためである」と。  宇都宮徳馬氏が生きていればおそらくそうオバマ大統領に語りかけたであろう。  いまこそ平成の宇都宮徳馬が日本の政治家の中に現れてこなければいけないと思う。                            ___________   お知らせ  以下の通り案内します。 1月28日(木) 午後6時20分  講演 沖縄基地と日米安保の将来  場所 JR王子駅北口2分 北とぴあ第2研修室  問い合わせ 佐野雄二 042-945-6338 2月6日(土) 午後6時開場  講演  鳩山外交に私が望むもの(仮題)  場所  蕨市民会館 048-445-7660  問い合わせ 田中和子 048-444-3210 2月26日(金) 午後5時30分開場  パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授)              天木直人              平岡秀夫(衆議院議員・民主党)  場所 弁護士会館2階 講堂クレオ  東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b  問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課       03-3581-2257                                                       天木直人のメールマガジン 2010年1月23日発行 第23号  

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