□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年1月7日発行 第7号 ■ ────────────────────────────── 最悪の戦争にのめりこむ米国と、その米国から逃れられない日本 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 藤井財務大臣の辞任とか、小沢一郎議員の政治資金疑惑が、政局がらみの大ニュース となってメディアを騒がしている。 普天間基地問題をめぐる鳩山政権の迷走が、あたかも日米同盟の将来を占う大問題の ごとく報じられている。 それが参院選挙を控え、連立政権の命運がかかった大きな内政問題として報じられている。 これらの報道に間違いはないだろう。 そしてそれらを面白おかしく報じる事はたやすい。 いずれも国内問題であるからだ。だれもが好き勝手に評論できるからだ。 しかし、もっと深刻な問題が米国や世界を揺るがそうとしている。 その事を、果たして日本の政治家も官僚も有識者もメディアも、どれほど正しく理解し、その 深刻さに気づいているのだろうかとつくづく思う。 次の言葉に注目していただきたい。 「イラクは過去の戦争、アフガニスタンは現在の戦争だ。 先制的に行動しなければ、イエメンが明日の戦争になる」 これはニューズウィーク日本版1月13日号が冒頭に掲載していたジョセフ・リーバーマン米 上院議員の言葉である。 2000年の大統領選挙でゴアと組んで副大統領候補を戦ったユダヤ系の重鎮議員だ。 昨年12月25日にデトロイト上空で起きた米機テロ爆破未遂事件ははかりしれない衝撃 を米国に与えるだろうと私は書いた。 その後、この事件の背後にアルカイダがいて、そのアルカイダがイエメンで勢力を増している事実 が発覚した。 その事についてリーバーマン議員が語った言葉である。 どうやら米国は「テロとの戦い」の最終局面に突入しつつあるようだ。 7年ほど前、米国がイラク攻撃を始めようとしていた時、レバノンの大衆は口をそろえて言っていた。 サダムのイラクをつぶす事は米国にとって赤子をひねるようなものだが、中東にひろがるアラブの 憎悪に米国は押しつぶされる、と。 その言葉通り、米国は終わりのない不正義の、勝つことのない戦争にのめりこもうとしている。 そんな米国との軍事同盟重視を唱え続ける自民党。 政権交代を果たしても、「対等な日米同盟」を掲げてアフガン支援にのめりこむ民主党。 普天間基地のことばかり唱え、日米同盟の危険性を一言も指摘しない連立政権の社民党。 いずれも米国の「テロとの戦い」の誤りと危険性にまったく気づいていない。 米国の言う「テロ」とは、イスラエルのパレスチナ弾圧政策に抵抗するアラブ大衆の自爆抵抗である。 米国の言う「テロとの戦い」はその自爆抵抗を更なる虐殺で全滅させることである。 終わりのない弾圧だ。そこには正義はない。 このまま情勢が推移すると状況はさらに危険となる。 それにともなって米国の人権抑圧政策は強化され、米国の日本に対する理不尽な要求は高まっていく。 今ほど政治的決断が求められている時はないというのに、鳩山政権は対米外交のすべてを外務官僚に 任せっぱなしである。 絶望的な状況である。 この私の警告が、単なる警告で終わる事を願うばかりである。 ______________________ 天木直人のメールマガジン 2010年1月7日発行 第7号

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