… … …(記事全文4,199文字)こんにちは、吉野愛です。
1945年8月15日正午、昭和天皇が「ポツダム宣言」を受諾し、無条件降伏を告げる「大東亜戦争・終戦の詔書」を朗読した音声が、ラジオで全国放送されました。「堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び・・・」のフレーズで有名な、 いわゆる昭和天皇の玉音放送です。
第二次世界大戦の終戦日は8月15日だと教えられてきましたが、昭和20年8月15日は玉音放送を聞いた多くの日本国民が、米軍機による空襲の心配がなくなったという安堵感と解放感を覚えた日であり、正確には降伏文書への署名が行われ、発効したのは昭和20年9月2日です。そして本当に戦争が終結したのは昭和27年4月28日、サンフランシスコ条約で日本が独立した日、国家主権を回復した日になります。
8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定したのは1982年です。以降、毎年8月15日は先の大戦において亡くなられた方々を追悼し平和を祈念するため全国戦没者追悼式が行われています。日本のタイムラインについては、2023年5月4日に配信された『令和維新、戦後70年という大きな節目を迎えて』と、5月11日に配信された『現代でも引き継がれている封建的システム』をお読みください。
目次
● 1977年の環境改変兵器禁止条約
● マウイ島で起きた土地の強奪
● 未知の危機と戦う名目
未来への羅針盤
吉野愛(文筆家、国際政治研究者)