… … …(記事全文4,531文字)こんにちは、吉野愛です。
「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と7月末に述べたのは、国連のアントニオ・グテーレス事務総長でした。7月は記録的な暑さで、地中海沿岸地域では山火事が相次ぎ、アメリカやアジアでも熱波による高気圧、台風、暴雨などが起きました。
8月8日にハワイのマウイ島で火災が起き、ハリケーンによる突風も相まって破滅的な被害をもたらしました。強風によって停電が起きていたり、通信が遮断されていたのか、火災発生当時に警報サイレンが作動せず、逃げ遅れて海に飛び込んだ人々もいたようです。マウイ島の中でも西部の町ラハイナはほぼ破壊され、死者数は今後増加するだろうと言われています。
来月、ハワイのホノルルでデジタル社会サミットが開催される予定ですが、ハワイはスマートシティの先駆け州になると言われています。今回のマウイ島での火災もネット上では色々な説が流れています。ハワイ政府は、ハリケーンによる強風や乾燥した気候が山火事の原因としていますが、もしそうであれば、なぜマウイ島のラハイナ町が集中して破壊されたのでしょうか?他の島々も同じ気候条件のはずです。
アメリカ本土とハワイ州のタイムラインは違います。ラハイナ町では2200棟以上の建物が火災の被害を受け、そのうちの86%は住宅だそうです。住民は移動を余儀なくされるでしょう。今後ラハイナ町の復興がどのように行われるのか注目すべきかと思います。
犠牲になられた方々のご冥福と、被災地の一日も早い復興を心からお祈りいたします。
目次
● 台湾有事は起こるのか
● BRICS通貨の発表予定
未来への羅針盤
吉野愛(文筆家、国際政治研究者)