立憲民主党代表選に出馬した4候補の政策の特徴について、簡単に図解を試みた。しばらくパワポを使っておらず、頭が老化して操作の要領を忘れてしまい、何ともスキルレスでプアな絵柄になって恐縮だが、概念の整理としてはこの図示で十分だろう。 https://pds.exblog.jp/pds/1/202111/19/19/c0315619_13233307.png マスコミも同様のチャート図を描いて報道するに違いない。焦点となる対立軸は上のとおり縦横2本である。一つは、共産党と共闘する「野党共闘」を継続するか見直すか。もう一つは、分配重視か改革重視か。この二つが大きな争点だ。まず、共産党との関係に着目すると、4人の中で最も「野党共闘」に積極的で、従来の枝野路線を継承する立場に見えるのが西村智奈美であり、反対に非共産の態度が明確で、「野党共闘」の白紙化と維新との連携に前向きなのが泉健太である。その中間に逢坂誠二と小川淳也の二人がいて、逢坂誠二の方が西村智奈美に近く左寄り、小川淳也は右寄りと想定される。 小川淳也の立ち位置は微妙で曖昧な部分があり、最近のテレビの発言では「野党共闘」に親和的な主張を訴える場面に接するけれど、15年の民主党代表選では細野豪志の推薦人に名を連ねている。17年の民進党代表選では前原誠司を側近として支え、その論功で役員室長に抜擢された。党内での経歴は一貫して右派で、前原誠司の秘蔵っ子として立身した元官僚であることが分かる。18年以降の旋回はカメレオンの立ち回りだろう。 希望の党が潰れた後、右派議員は政界で居場所がなくなり、議員職を続けるために次々と枝野幸男に頭を下げて立憲民主党に入党した。そして、「野党共闘」に肯定的な素振りを演じ、選挙で共産党から票をもらって議員職の首を繋いだ。小川淳也がその典型だ。香川1区で平井卓也を制したのも、共産党の全面的な支援があったおかげである。それは3週間前のことだから、急に共産党との関係の見直しを言うわけにはいかない。高松の地元の有権者が見ている。衆院選は次にいつあるかもしれず、自らの選挙の事情を考えれば、簡単に共闘リセットを言い出すのは難しいのだろう。… … …(記事全文3,130文字)
世に倦む日日
田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)