□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月01日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。シカゴ穀物相場の急騰が続いています。グローバルマーケットはギリシャ情勢に一喜一憂する不安定な地合を強いられていますが、穀物相場はこのような動きは関係ないかのような独歩高状態です。6月30日には作付面積報告と四半期在庫の二つの重要統計がUSDAから発表されましたが、これが米国産穀物需給見通しにどのような影響を及ぼしたのかを中心に解説します。 =================================== シカゴ穀物相場が急騰、四半期在庫を受けて供給タイト感の影に怯える =================================== <持続困難な急騰地合に> シカゴ穀物相場が急伸している。CBOTトウモロコシ先物相場(7月限)は、6月15日の1Bu=346.75セントをボトムに、6月30日の取引では一時415.00セントまで、僅か半月で19.7%もの急伸地合を形成している。CBOT大豆先物相場も、5月26日の920.50セントをボトムに6月30日高値は1,059.25セントに達しており、こちらは約1ヶ月で15.1%の上昇率を記録している。 このような上昇ペースが続けば、7月中にはトウモロコシ500セント、大豆1,200セントといった価格水準が実現する計算になるため、当然に中長期にわたって持続可能な値動きではない。6月末が月末・四半期末・半期末とカレンダー上の重要な節目となっていたことで、決算対策でファンドのポジション調整が活発化したことが、必要以上に値動きを増幅させた影響もあるだろう。… … …(記事全文4,782文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)