□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年06月15日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEAの6月月報では、世界石油需要見通しがサプライズとも言える大幅な上方修正になりました。しかし、原油価格の方はこうしたポジティブメッセージを無視する形で再び軟化傾向を見せています。IEAが現在の原油市場をどのようにみているのか、そこから原油相場がどのようなメッセージを受け止めているのかを解説します。 =================================== IEAが石油需要予測を大幅引き上げ、それでも原油価格が軟化している理由 =================================== <IEAは需要見通しを大幅引き上げ> 国際エネルギー機関(IEA)は6月11日、最新の「Oil Market Report(OMR)」を発表した。そこでは2015年の世界石油需要について、前年比で日量+140万バレルとなる9,400万バレルとの予想が示されている。1ヶ月前の時点では前年比+110万バレルの9,360万バレルが予想されていたため、僅か1ヶ月で40万バレルもの大幅な上方修正になる。 1~3月期の需要実績は前年同期比で日量+170万バレルにも達しており、予想以上の需要の堅調さを受けて、上方修正が必要との判断に傾いた模様だ。年後半には「(需要拡大の)モメンタムは緩む」との見通しが示されるも、世界経済の回復と原油価格の低下を受けて、需要環境が大きな刺激を受けていることが再確認できる状況にある。… … …(記事全文4,523文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)