□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年06月11日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。米穀倉地帯では作付け作業が最終段階に差し掛かり、いよいよ天候相場の本番となる開花シーズンに歩みを進めていきます。こうした中、USDAからは今季2回目の報告となる6月需給報告が発表されました。どのような需給項目が修正されたのか、されなかったのか、それが何を意味するのかを網羅的に解説します。 =================================== USDA6月需給報告、最大のサプライズは小麦生産高見通しの強気評価か =================================== <6月報告で新穀の生産高見通しに修正なし> 6月の米穀倉地帯ではトウモロコシの「作付け→発芽」ステージがほぼ一巡し、月末に向けて残された大豆の作付けを順調に消化できるのかが問われる状況になっている。 5月まではほぼ理想的とも言える良好な気象環境に恵まれたことで、作付け時期が先行するトウモロコシに関しては、高イールドが期待できる状況が維持されている。米農務省(USDA)発表の作付け進捗率は5月31日時点で既に報告が終わっており、発芽進捗率も6月7日時点で前週比+7%の91%(前年同期90%、平年90%)に達している。作付け終盤の降水量増加によって予定されていた作付面積の全てを消化できない可能性なども指摘され始めているが、6月13日分の統計では96~97%程度の発芽進捗率が報告される見通しであり、ここまでの段階では特に積極的に天候リスクのプレミアムを織り込む必要性は見出せない。… … …(記事全文6,276文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)