□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年06月08日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。6月5日にOPEC総会が開催されたました。半年前のOPEC総会は原油相場の急落に何も対応を講じることをせずに原油相場の更なる急落を招きましたが、今回はOPECとしてどのような産油政策を打ち出してくるのか、それとも打ち出さなかったのかを検証します。結論としては、今回も産油政策の変更は見送りましたが、それによって今後の原油相場はどのような時代を迎えるのかを検証します。 =================================== OPEC総会で再確認されたフル生産方針、更に激しさ増すシェールとの対決 =================================== <OPECで減産主張の声が完全に消えた> 石油輸出国機構(OPEC)は6月5日、第167回総会を開催した。NYMEX原油先物相場は、3月17日の1バレル=42.63ドルをボトムに、5月以降は概ね60ドル水準まで一定の切り返しをみせている。ただ、依然として昨年12月中旬の価格水準を回復したに過ぎない状況にある中、OPECが現在と将来の原油需給環境・価格水準をどのように考え、それにどのように対応しているのかを窺う重要なイベントになる。 今回のOPEC総会に関しては、基本的には産油政策の大規模な変動はないとみられていた。原油価格は依然として安値圏に留まっているとは言え、約2ヶ月半にわたって更に下値を切り下げるような展開は回避できており、一定の底入れ感が浮上しているためだ。こうした中、敢えて産油政策の変更で原油価格の不安定化を促す必要性は乏しく、当面は様子見対応が基本とみられていた。… … …(記事全文5,052文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)