□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年06月02日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場の低迷状態が続く中、穀物需給見通しに大きな修正を迫りかねない政策の変更が行われています。中長期的な議論になるため、マーケットの反応は限定されていますが、米国のエネルギー政策は間違いなく転換期を迎えています。原油安の政治的・経済的な影響が議論されていますが、コモディティ市場の中でも大きな変革が生じています。また、足元の穀物相場の最新状況についても、ポイントを絞って解説します。 =================================== 原油安の穀物需給に対するショック、エタノール需要の膨張力が弱まる =================================== <原油安が変革を迫る穀物需要環境> 原油価格の低迷が続く中、食糧需給環境にも大きな変化が生じようとしている。 米環境保護局(EPA)は5月29日、バイオエタノールなど再生可能燃料の使用義務量を下方修正すると発表した。ガソリンと混ぜるエタノールの使用義務量の場合だと、2007年に法律で定められた再生可能燃料基準(RFS)では14年が144億ガロン、15年と16年が150億ガロンとされていた。しかしEPAは今回、14年が132.5億ガロン、15年が134億ガロン、16年が140億ガロンを新たな基準に設定するとしている。07年の法定数値との比較だと、14年が-8.0%、15年が-10.7%、16年が-6.7%、それぞれ大幅に下方修正された形になる。… … …(記事全文4,497文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)