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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

OPEC総会まで1週間、需給調整役はシェールオイルが担う時代へ

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□            小菅努のコモディティ分析        ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年05月28日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。OPEC総会まで、間もなく1週間となります。関係国からも総会に向けての政策スタンスを巡る口先介入が増えていますが、今回のOPEC総会での注目ポイント、予想される動き、それが意味することなどを解説します。昨年11月の限界総会と比べると、原油需給のテーマがより明確になるでしょう。 ===================================  OPEC総会まで1週間、需給調整役はシェールオイルが担う時代へ =================================== <OPECの減産対応は期待薄> 6月5日の石油輸出国機構(OPEC)総会まで、間もなく残り1週間となる。昨年11月27日に開催された前回総会では、OPECが国際原油需給の緩和状態にも原油相場急落にも対応する意図がないことを明確化したことが、その後の原油相場の急落を決定付けた。WTI原油先物相場の場合だと、OPEC総会直前の11月26日時点では1バレル=73ドル台で取引されていたのが、年末には53.27ドル、更に今年3月には42.63ドルまでの急落相場を形成している。 しかし、その後は約2ヶ月にわたって原油相場が更に下値を切り下げる動きはみられず、原油価格も60ドル前後の価格水準まで一定の回復を見せている。こうした中でOPECが生産調整(=減産)に乗り出せば、原油価格の底入れを決定付ける可能性もあるだけに、今回のOPEC総会に対する市場関係者の関心は高かった。特に、総会直前の6月3~4日にロシアとOPECとの協議が設定されたことで、「OPEC=ロシアの協調減産」というサプライズシナリオが実現する可能性も十分に考えられたためである。
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