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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

プラチナ価格の調整が終わったか否かの論点、需給と投資環境の調整

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□            小菅努のコモディティ分析        ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年05月26日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。5月中旬に急伸したプラチナ価格ですが、その後は調整売り圧力に晒され、結果的にはボックス相場内での一時的なリバウンドに留まったことが確認できる状況です。概ね金価格と連動した値動きが続いていますが、今回はプラチナ価格底打ちの条件について、GS社の商品市況に関するマクロ分析などを手掛かりに、論点整理を行います。また、最近のプラチナ供給サイドの動きについても、二点ほど紹介します。 ===================================  プラチナ価格の調整が終わったか否かの論点、需給と投資環境の調整 =================================== <商品市況の調整は終わったのか?> NYMEXプラチナ先物相場は、1オンス=1,150ドルをコアに上下40ドル程度のレンジ内で揉み合う展開が続いている。4月下旬から5月上旬にかけてはドル安連動で地合を引き締め、5月18日には一時1,179.90ドルまで値位置を切り上げた。これは4月6日以来の高値となる。しかし、その後はドル反発と連動して再び戻り売り圧力が強まり、足元では1,150ドルの節目水準に回帰している。 ドルインデックスが1月22日以来の安値を更新したことと比較すると、プラチナ相場の上値は重いと評価することも可能である。この1月22日当時のプラチナ相場の終値は1,284.80ドルであり、1,200ドル台さえも回復できなかったことが、プラチナ相場の地合いの悪さを象徴していると言える。しかし、その後のドル反発局面での下げ足が速いとまでは言えず、「上値が重いものの下げ渋る展開」と評価するのが妥当だろう。
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